消費者行動における感覚刺激の影響に関する体系的研究
分野:科学
消費者行動における感覚刺激の影響に関する体系的研究
分野:科学
感覚刺激に影響を及ぼすことで、消費者の意思決定を変化させるマーケティングを「感覚マーケティング(Sensory Marketing)」と呼ぶ。感覚マーケティングは、2010年ころより大きな注目集めており、さまざまな研究が進められている。しかしながら、この研究領域では、現在のところ、体系的な検討が十分になされているとは言い難く、また消費者の個人差についての検討が十分になされているわけではない。そこで、本研究では、消費者行動における感覚刺激の影響について学際的かつ体系的に検討するとともに、影響の仕方の個人差についても考察する。これらの研究を通じて、感覚マーケティングの領域における、学術的研究の進展に貢献することを目的とする。
【2013年度】
2013年度は科研費基盤研究B(研究課題『消費者選択行動の微視的研究』)468万円、 吉田秀雄記念事業財団研究助成(研究課題『消費者の解釈レベルによるマーケティング・コミュニケーション効果の相違に関する研究』)300万円を受けて、消費者行動研究所が2009年より進めてきている解釈レベル理論(Construal Level Theory)を中心とした理論展開と実証的研究を行いました。特に2013年度は行動経済学等の分野における選好の逆転現象を説明する諸理論と解釈レベル理論との関連に着目して、消費者行動論の理論的体系化を目指すと共に、解釈レベルの測定にあたって、測定の信頼性と妥当性を高めるための尺度の開発を重点テーマとしました。研究は幾つかの研究チームが並走する形で15回の定例研究会で報告・討議を経つつ進めるという形式をとっています。
2013年度の研究結果は日本消費者行動研究学会、日本マーケティング・サイエンス学会等の国内の学会での研究報告20件、North American Association for Consumer Research、European Association for Consumer Research、Society for Consumer Psychology等の国際学会での研究報告8件、そして査読付き学術雑誌論文1本、査読なし学術雑誌論文4本として発表しています。
守口 剛[もりぐち たけし](商学学術院)
【顧問】
阿部 周造(横浜国立大学名誉教授、早稲田大学名誉教授)
【研究所員】
守口 剛(商学学術院教授)
竹村 和久(文学学術院教授)
恩藏 直人(商学学術院教授)
武井 寿(商学学術院教授)
【招聘研究員】
阿部 誠(東京大学経済学研究科教授)
石井 裕明(青山学院大学経営学部准教授)
石田 大典(日本大学商学部准教授)
井出野 尚(徳山大学経済学部准教授)
奥瀬 喜之(専修大学商学部教授)
金子 充(京都女子大学現代社会学部現代社会学科助教)
Kwak, Hyokjin(Indian Institute of Management Ahmedabad 教授)
玉利 祐樹(静岡県立大学経営情報学部講師)
外川 拓(上智大学経済学部准教授)
濱田 俊也(株式会社フジテレビジョン)
三富 悠紀(高崎経済大学経済学部経営学科専任講師)
八島 明朗(専修大学商学部准教授)