Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

スポーツ栄養研究所
Waseda Institute of Sports Nutrition

研究テーマ

アスリートの国際競技向上と健康維持を目指した栄養・食事戦略

分野:地域社会

研究概要

 競技者が良好なコンディションを維持し、パフォーマンスを向上させるためには、適切な栄養摂取が欠かせないことは周知の事実である。そこでスポーツ栄養学に特化したわが国初の研究所として「早稲田大学スポーツ栄養研究所」を立ち上げ、アスリートのための最新の栄養・食事ガイドラインの策定を目指して、日本人選手を対象として調査・研究を実施してきた。
また、子ども、女性アスリート、高齢者といった幅広い年齢層を対象とした研究プロジェクトに参画し、2013年~2017年度の5年間で論文発表、学会発表、シンポジウム・講演等、様々な発信をしてきている。または複数の企業と連携して共同研究及び受託研究を実施しており、本研究所の社会認知度も高くなっている。
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、アスリートの栄養サポートに対してのニーズは高まっており、国際競技力向上を目指したスポーツ栄養学のエビデンスが求められている。
そこで、同盟にて研究所を設置し、引き続き他の研究機関や企業との共同研究を行い、その成果を広く発信していく予定である。
 2017年末にはこの5年間の成果として全所員・招聘研究員による書籍「アスリートの栄養アセスメント(waseda Method)」が発刊予定となっている。しかし、エームサービス㈱、トップビジネス㈱、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所、国立スポーツ科学センター(JISS)との共同研究は、現在進行中あるいは論文投稿準備中のものもあり、継続してエビデンスとして積み重ねていきたいと考える。新規企業や海外の研究者との共同研究の実施も予定している。2018年度より設置希望の研究所では、継続研究あるいは新規研究の成果をまとめ上げ、「アスリートのための栄養・食事ガイドライン」を更新し、わが国のアスリートのためのスポーツ栄養学的ストラテジーとする。そして、広く社会に向けて研究成果を還元することにより、地域社会の未来に貢献することを目指す。

研究報告

【2020年度】
2019年度までの研究成果の一部は英語論文として国際誌に掲載された。研究成果の現場への発信の一つとして、エームサービス㈱と連携して「アスリートの朝食術」(女子栄養大学出版部)を出版した。具体的なメニューを多数例示し、国内ではアスリートの朝食に特化した初めての書籍である。トップトップビジネスシステム㈱と連携して開発した日本人アスリートを対象とした新たな食物摂取頻度調査法(FFQJA)については、その妥当性について検討し(英語論文を投稿中)、システムの発売に向けて準備中である。明治安田生命保険相互会社と連携して実施した女性を対象とした調査結果では、朝食の欠食の状況が国民健康・栄養調査を上回る状態にあることが浮き彫りとなった。また、メニュー提示に対するニーズも高く、女性向けにテーマを絞ったメニュー冊子を作製した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大のため、メニュー冊子を活用したアウトリーチや、種々の測定が思うようにできなかったため、今後状況を見ながら継続して研究を実施していく予定である。また、海外から講師を招いて5月に開催予定であったスポーツ栄養の国際シンポジウムも延期せざるをえなかった。今後状況を見ながら、有益な情報発信をしていく予定である。

【2019年度】
近年、体内で利用可能なエネルギーが不足する状態が継続することにより、アスリートの心身の健康を阻害することが報告されている。そこで、エネルギー不足の状態が朝食の欠食あるいはバランスの悪さに起因すると考えられたことから、アスリートを対象として朝食欠食についての実態調査を実施し、欠食が身体やコンディションに影響を及ぼすことを明らかにした。また、昨年度に引き続き、エームサービス(株)とはアスリートのための食事管理についての共同研究に取り組んできた。アスリートが食事をしやすいようなレシピの開発や食環境整備について検討をした。特に子どもやジュニア選手の食事摂取は保護者の食への意識に影響を受けると考えられるため、明治安田生命保険相互会社と連携し、働くママの上手な栄養管理応援プロジェクトを開始した。まずは働く女性含む成人女性を対象として、家族の食事状況や体調等に関する調査を実施した。今後成果をまとめて公表していく予定である。さらに、アスリートの食事アセスメントについては、トップビジネスシステム(株)と連携して新たな食物摂取頻度調査法の開発に取り組んでいるところである。

【2018年度】
アスリートの栄養管理は適切なコンディション維持のために重要である。これまでにアスリートの栄養状態を把握する方法のスタンダードをまとめた「アスリートの栄養アセスメント」(2017, 第一出版)を上梓した。アスリートの栄養アセスメントのうち、食事調査に関するこれまでの研究成果について現在投稿中である。さらに、アスリートの栄養状態を直接向上させるためには食事管理に関する具体的提案が必要不可欠である。そこで、2018年度はエームサービス(株)と連携してアスリート向けのレシピ開発と周知に取り組んできた。2018年度は「女性アスリートのためのレシピブック」をスポーツ庁委託事業において作成した。詳細はウェブhttp://www.waseda.jp/prj-female-ath/をご覧いただきたい。
また、これまでのスポーツ栄養サポートにおいて、朝食を欠食するか十分な摂取ができていないアスリートが性別を問わず散見された。この傾向が続けば、エナジー・アベイラビリティーを低下させ、骨の健康やエネルギー代謝の維持、ホルモンバランスなどに影響を及ぼす可能性が大きい。そこで、アスリートの朝食摂取の重要性について研究を推進することとし、併せて情報発信の準備も進めているところである。

所長

田口 素子[たぐち もとこ](スポーツ科学学術院教授)

メンバー

【研究所員】
田口 素子(スポーツ科学学術院教授)
金子 香織(スポーツ科学学術院助手)
鈴木 克彦(スポーツ科学学術院教授)
鳥居 俊(スポーツ科学学術院教授)
宮下 政司(スポーツ科学学術院准教授)
御所園 実花(総合研究機構研究助手)

【招聘研究員】
青木 萌(エームサービス株式会社 IDSセンター)
青沼 小百合(エームサービス株式会社 IDSセンター)
大嶋 里美(日本大学非常勤講師)
岡本 香(エームサービス株式会社 IDSセンター)
佐古 隆之(日本女子大学家政学部食物学科専任講師)
高井 恵理(国立スポーツ科学センタースポーツメディカルセンター契約研究員)
髙田 和子(国立健康・栄養研究所栄養教育研究部栄養ケア・マネジメント研究室室長)
髙橋 英幸(国立スポーツ科学センタースポーツ科学研究部副主任研究員)
西山 英子(エームサービス株式会社 IDSセンター)
濵野 純(早稲田大学スポーツ科学学術院スポーツ科学研究センター研究補助者)
東田 一彦(滋賀県立大学人間文化部生活栄養学科准教授)
本宮 暢子(アリゾナ大学栄養科学学科教授)
村田 浩子(十文字学園女子大学准教授)
元永 恵子(国立スポーツ科学センタースポーツ医学研究部 契約研究員)

連絡先

スポーツ科学学術院 田口素子研究室
[email protected]

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