グローバル自動車部品産業に関する総合的研究及び調査
分野:社会システム
グローバル自動車部品産業に関する総合的研究及び調査
分野:社会システム
2018年以降2022年までの5年間の研究概要を述べる。周知のように自動車産業は2016年以降急速にEV化(電気自動車化)傾向を強めており、これと関連して自動車部品産業もEV化シフトを強めてきている。また、他方で自動運転化の動きも急速に強まっており、この傾向も2016年以降強まる傾向を示している。当研究所は、こうした動向を踏まえて、以降5年間は主にEV化と自動運転化を2本の柱として研究を進めていくこととしたい。また、自動車の生産販売地域もこれまでの先進工業諸国から新興工業諸国へシフトしてきており、これからの市場の特徴を単に生産条件だけではなく、販売条件を規定する各国の法律はむろんのこととして文化や伝統まで立ち入った研究が必要とされるに至っている。当研究所は、こうした研究条件の急速な展開に即応して、主な研究目標①EV化、②自動運転化、③新興国の市場条件分析の3本の柱に絞り込んだ研究を行っていくこととしたい。その際、①及び②が基底にあっての③であることを明記しておくこととしたい。
【2016年度】
2015年度に引き続き、【月例講演会・研究会】、【国内外調査活動】、【委託研究】、【著作活動】を実施した。【月例講演会・研究会】として、1月から9月まで「自動車・部品企業経営講座」及び「新興国の自動車・部品産業の現状と課題」をテーマとし、企業経営者・管理者を対象とした講演会、研究会を毎月1回開催し、活発な討議を含めた勉強会を開催した。また、6月には中嶋聖雄所長をコーディネーターとした「自動車部品産業の将来像を考える」と題した研究会を開催し、本学の教員のみならず、自動車・部品産業に携わり官民の第一線で活躍する講師を交え、業界情報の収集や交換、問題提起を行い、官民相互の交流活動を活発に実施した。【国内外調査活動】としては、国内では北九州企業調査を行い、海外においては5月にベトナム北・中部自動車部品企業調査を、また9月には同国北・南部自動車部品企業講演活動を実施した。【委託研究】はERIAからのベトナム自動車産業調査を実施した。【著作活動】については、『早稲田大学自動車部品産業研究所紀要』の上期刊を発行し広く論文や研究ノートの発表の場とした。加えて(1)西村英俊・小林英夫編『ASEANの自動車産業』勁草書房、2016年7月、(2)西村英俊・小林英夫・浦田秀次郎『アセアン統合の衝撃』ビジネス社、2016年9月を出版した。
【2015年度】
2014年度に引き続き、【月例講演会・研究会】、【国内外調査活動】、【委託研究】、【紀要】の発行を行った。【月例講演会・研究会】としては、自動車の環境対応や自動運転技術を巡る激しい技術開発競争や厳しい市場環境に対応し企業経営や部門別戦略の研究会として、企業経営者・管理者を対象として「自動車・部品企業経営幹部の必携講座」、「自動車・部品企業の人材・マーケティング戦略」、「自動車・部品企業のサプライチェーンマネジメント戦略」、「世界の自動車・部品産業」の4コースの講演会・研究会を毎月1回開催し活発な討議を含めた勉強会を開催した。また、業界情報の収集や情報交換を兼ねた「所長・顧問を囲む懇談会」を2カ月に1回開催し企業動向・企業ニーズの把握により研究所運営の指針とした。【国内外調査活動】としては、国内では主に関東・東北地区を対象とした自動車部品企業の実態調査を実施し、海外では近年特に脚光を浴びているベトナムの自動車部品産業の実態調査を実施し、月例講演会・研究会や企業や団体からの【委託研究】の中に反映をした。また、【早稲田大学自動車部品産業研究所紀要】を上期、下期1回づつ発行し広く論文や研究ノートの発表の場とした。
中嶋 聖雄[なかじま せいお](国際学術院)
【顧問】
小林 英夫(早稲田大学名誉教授)
【研究所員】
中嶋 聖雄(国際学術院教授)
鍋嶋 郁(国際学術院教授)
三友 仁志(国際学術院教授)
【客員研究員】
植木 靖(客員上級研究員(研究院客員教授))
高橋 武秀(客員上級研究員(研究院客員教授))
西村 英俊(客員上級研究員(研究院客員教授))
【招聘研究員】
秋山 珠子(神奈川大学外国語学部中国語学科助教)
石岡 亜希子(株式会社啓程 啓程塾講師アルバイト)
岩崎 総則(東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)研究員)
大下 政司
大槻 恒裕(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授博士(農業資源経済学)(メリーランド大学2001.8))
大山 真司(立命館大学国際関係研究科教授)
岡田 慎太郎(オフィスOkd代表、東京海上日動キャリアサービス社シニアコンサルタント、日本キャリアコンサルタント協会キャリアコンサルタント)
尾上 善憲(LG Corperation顧問)
小橋 文子(青山学院大学国際政治経済学部助教)
河合 雅樹
姜 秉祐(一橋大学イノベーション研究センター専任講師)
木村 喜生
金 英善
繁 浩太郎
SCHROEDER, Martin(九州大学大学院統合新領域学府オートモーティブサイエンス専攻准教授)
堤 一直(桜美林大学北東アジア総合研究所客員研究員)
福永 佳史
二木 正明(早稲田大学アジア太平洋研究科国際関係学専攻後期課程在学中)
松島 正秀(一般社団法人日本自動車部品工業会技術担当顧問)
道田 悦代(日本貿易振興機構アジア経済研究所副主任研究員)
水戸部 啓一(NPO法人国際環境経済研究所理事)
安田 隆信