Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

奈良美術研究所
Research Institute of NARA BIJUTSU

研究テーマ

日本古代仏教美術すなわち奈良美術を中心に、その淵源となった中国大陸および朝鮮半島を含む東アジア地域の仏教美術に関する作品調査・研究・保存修復を行う。

分野:文化

研究概要

 日本美術史上の飛鳥時代・白鳳時代・天平時代の美術は、明治以来奈良美術と呼ばれてきた。日本美術の研究はこの奈良美術の研究から始まった。早稲田大学文学部美術史専修の産みの親とも言うべき秋艸道人・會津八一先生は、大正12年3月に奈良美術研究会をつくり、奈良美術の研究には実物作品の研究と文献史料の研究を車の両輪のごとく駆使すべきであることを強調された。奈良美術研究所はまさに會津先生以来の奈良美術の研究を中心に、さらにその淵源となった中国大陸および朝鮮半島を含む東アジア地域の仏教美術の調査・研究・保存修復を行う研究所である。
 当研究所は、2000年の発足当初より、文系と理系の研究者をメンバーとして、医療用のX線CTスキャナーを用いた文化財の新しい研究法の開発に取り組んできた。2006年にはポータブルの複合X線分析装置(XRDF)を導入し、文化財の成分分析のほか、表面に残る彩色の顔料分析や表面仕上げの技法などの調査研究を行ってきた。研究所のメンバーは、奈良美術・東洋美術、仏像修復者、科学的調査分析の担当者、日本史・アジア史、建築史を専門とする者など幅広い専門分野の人で構成することになる。
 今後は、仏教美術に限らず、より広い視野から、奈良美術と新羅文化との関係について、韓国における新たな出土資料を中心に、三国時代から統一新羅に至る時期の資料の比較研究を行う。韓国の発掘報告書の調査を通じて比較に関わる考古資料の検索にも注力したい。
 また、木彫彫刻の素材であるクスなどの木材について、かつて中尾佐助が提唱した照葉樹林文化論の観点や、建築史の視点を用いながら韓国と日本の関係を解明したい。

研究報告

所長であった内田啓一教授が年度途中から長期療養となり、2017年2月8日に逝去されたため、全体としては十分な活動が行えなかった。しかし、奈良美術研究所年報『奈良美術研究』17号を刊行し、また、各所員は活発な研究活動を展開した。以下主な活動を摘記しておく。
<編著書>
早稲田大学長江流域文化研究所(工藤元男)編『中国古代史論集-政治・民族・術数-(雄山閣)
川尻秋生『古代の東国2 坂東の成立 飛鳥・奈良時代』(吉川弘文館)
<論文>
李成市「東アジア世界論と日本史」(『岩波講座 日本歴史』22)
李成市「東アジアにおける女帝の歴史」(『歴史地理教育』4月号)
李成市・三谷博・桃木至朗「「周辺国」の世界像―日本・朝鮮・ベトナム」(『「世界史」の世界史』ミネルヴァ世界史叢書、総論、ミネルヴァ書房)
工藤元男「郡縣少吏と術數―「日書」からみえてきたもの―」(『中国伝統社会における術数と思想』汲古書院)
工藤元男「清華簡「繋年」第八章覚書」(『史滴』38)
川尻秋生「船を操る技術」(『日本古代の交通・交流・情報』3、吉川弘文館)
<招待講演>
李成市「我的歴史研究之途―従古代朝鮮史到東亜史」9月13日、華東師範大学思勉人文高等研究院、上海)
<国際シンポジウム>
李成市「韓国出土の『論語』木簡について」台湾政府科学技術部主催「日本思想史ならびに文化と『論語』」研究会、6月14日、台湾大学)
李成市「東アジアにおける時代区分としての古代―日本文学史の「中古」―によせて」(RETHINKING JAPANESE LITERARY HISTORY Periodization,Genre,and Media An International Workshop、3月11日、コロンビア大学、Kent Hall)  

所長

川尻 秋生[かわじり あきお](文学学術院)

メンバー

【顧問】
大橋 一章(早稲田大学名誉教授)

【研究所員】
川尻 秋生(文学学術院教授)
田中 史生(文学学術院教授)
李 成市(文学学術院教授)
小岩 正樹(理工学術院准教授)

【招聘研究員】
林 南壽(嶺南大学校美術学部副教授)
大嶋 京子
小野 佳代(東海学園大学人文学部准教授)
金子 典正(京都造形芸術大学准教授)
小林 裕子(京都橘大学文学部歴史遺産学科准教授)
櫻庭 裕介(早稲田大学非常勤講師)
三宮 千佳(富山大学専任講師)
野呂 影勇(早稲田大学名誉教授)
濱田 瑞美(横浜美術大学准教授)
村松 哲文(駒澤大学仏教学部准教授)

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WASEDA University

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