「市民とともにつくるエンゲージド・ジャーナリズム」第4回
概要
- 日 時:2021年12月18日(土) 午前11:00~12:30
- ゲストスピーカー:ワッフユー・ディヤットゥミカ(TEMPOデジタル CEO)
- 司 会:青木紀美子(NHK放送文化研究所メディア研究部 研究主幹)
- 参加費:無料
- 開 催:オンライン会議形式(Zoom)
お申込(現在は終了しております。)
事前登録が必要になります。以下のURLにアクセスし、ご登録ください。ご登録頂くと、Zoom参加のご案内メールが届きます。
※日英の同時通訳がつきます。
※内容は収録し、事後に一定期間、動画を視聴できるようにします。
ゲストスピーカーのご紹介
第4回講座のゲストスピーカーは、調査報道で知られるインドネシアのメディアTEMPOの前編集長(-2021.7)で、現在はデジタル部門CEOのワッフユー・ディヤットゥミカさんです。
ディヤットゥミカさんは長年、TEMPOの調査報道チームを率い、インドネシアの政治やビジネス、労働、環境・自然保護など多様な分野における不正や不法行為の実態と被害、また、それに立ち向かう人々に光をあてる報道を行ってきました。
2016年にはパナマ文書の国際的な報道連携に参加し、これを機にアジアやインドネシア国内のメディアとの取材連携やファクトチェック連携に挑戦。さらに市民の力を報道に活かす試みも続ける、東南アジアのジャーナリズムの一線に立つリーダーです。
「ジャーナリズムは市民とニュースルームの会話だ」というディヤットゥミカさんは、これまでのゲストと違い、エンゲージメントの専門家ではありませんが、幅広い経験と実績もふまえながらTEMPOでのエンゲージメントの取り組みについて話を伺い、エンゲージド・ジャーナリズムの可能性について、ともに考え、意見を交換する機会とします。
オンライン連続講座の設置について
報道への信頼低下や読者・視聴者離れ、多様性欠如の表面化など、伝統メディアは今さまざまな危機に直面しています。デジタル空間には真偽ないまぜの情報が氾濫し、偽情報の拡散、陰謀論の浸透などによって人々は何を信じれば良いのかわからない、あるいは根拠を欠いても自分が信じたいことを信じる、という事態も起きています。こうした状況を背景に、アメリカやヨーロッパでは、市民とつながり、信頼を育み、ともにニュースをかたちづくり、発信していこうというエンゲージド・ジャーナリズム(Engaged Journalism)の試みが広がっています。「市民のために」ではなく「市民とともに」、人々を「情報の受け手=オーディエンス」だけではない「情報発信の協力者=パートナー」と位置づける。双方向の対話のチャンネルを開き、その疑問や意見に謙虚に耳を傾けるところから始め、信頼できる情報を共有し、地域の課題解決にもつなげていこうという取り組みです。
早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所とNHK放送文化研究所が共催するこのオンライン連続講座ではエンゲージド・ジャーナリズムの実践者や研究者を招き、多様なエンゲージメントの実践と実績、背景にある問題意識などについて同時通訳を交えて話を聞き、交流する機会を設けていきます。