加速度的に進展するグローバリゼーションと情報化の洗礼を受け、社会の枠組みは今、世界規模で変容を遂げつつあります。環境問題をはじめとする全地球的課題(グローバル・イシュー)の解決には、もう一刻の猶予もなくなりました。こうした時代の流れのなかで、大学における学術研究活動にも、従来にも増した多様性と総合性、そして先端性が求められるようになっています。
早稲田大学における新しい形の研究機構として2000年4月に発足した「プロジェクト研究所」は、これら社会と時代のニーズをいち早くキャッチアップし、さまざまな学問領域からの多面的なアプローチを通じて、人類社会の発展と福祉に資する先端的研究を育むことを目的としています。
早稲田大学にはこれまでも、ある研究テーマに対して専門領域を超えて集う研究者グループが数多くあり、小規模ながら精力的な活動を続けてきました。この活力を体系化された組織のなかに昇華させ、よりいっそうの活性化効果を引き出すための新しい仕組みとして、「プロジェクト研究所」は創設されました。
このため、学内はもとより海外を含む他の研究組織との幅広い協力や、企業や行政との連携による外部資金の積極的な導入など、これまでにない柔軟かつ多彩な研究が実現しています。また、独創的な先端研究の育成を目指し、数年間の時限活動によって組織のスクラップ&ビルドを進めてまいります。