「市民とともにつくるエンゲージド・ジャーナリズム」第9回
概要
- 日 時:2023年8月26日(土) 午前10:30~12:00
- ゲストスピーカー:サンティ・インドゥラ・アストゥーティ(インドネシアのファクトチェック組織Mafindo・バンドンイスラム大学講師)
- 司 会:青木紀美子(NHK放送文化研究所 研究主幹)
- 参加費:無料
- 開 催:オンライン会議形式(Zoom)
お申込 (現在は終了しております。)
事前登録が必要になります。以下のURLにアクセスし、ご登録ください。ご登録頂くと、Zoom参加のご案内メールが届きます。
※日英の同時通訳がつきます。
※内容は収録し、ご登録頂いた方には事後一定期間、動画を視聴できるようにします。
ゲストスピーカーのご紹介
今回のゲストスピーカーは、インドネシアの非営利ファクトチェック組織Mafindoのサンティ・インドゥラ・アストゥーティさんです。サンティさんは、新型コロナウイルスの感染拡大でさまざまな誤・偽情報が拡散される中、市民が自分たちで事実を確認して、誤った情報を退ける能力を身につけることが重要だと考え、人々の注意を喚起するキャンペーンや、ファクトチェックのスキルを幅広く共有するワークショップをインドネシアの各地で行ってきました。
Mafindoは前回のインドネシア大統領選挙を前に2018年、複数のニュースメディアとファクトチェック連携プロジェクトを発足させ、2024年2月に予定されている次の大統領選挙選挙に向け、メディアだけでなく、市民とも連携して備えようとしています。
今回の講座では、偽情報や陰謀論への耐性を社会にどう根づかせていくことができるのか、市民・メディア・非営利組織それぞれの役割と、その連携がもつ可能性などについて、インドネシアでの実践と課題をもとに話をして頂き、参加者との質疑応答、意見交換の機会とします。
オンライン連続講座について
報道への信頼低下や読者・視聴者離れ、多様性欠如の表面化など、伝統メディアは今さまざまな危機に直面しています。デジタル空間には真偽ないまぜの情報が氾濫し、偽情報の拡散、陰謀論の浸透などによって人々は何を信じれば良いのかわからない、あるいは根拠を欠いても自分が信じたいことを信じる、という事態も起きています。こうした状況を背景に、アメリカやヨーロッパでは、市民とつながり、信頼を育み、ともにニュースをかたちづくり、発信していこうというエンゲージド・ジャーナリズム(Engaged Journalism)の試みが広がっています。「市民のために」ではなく「市民とともに」、人々を「情報の受け手=オーディエンス」だけではない「情報発信の協力者=パートナー」と位置づける。双方向の対話のチャンネルを開き、その疑問や意見に謙虚に耳を傾けるところから始め、信頼できる情報を共有し、地域の課題解決にもつなげていこうという取り組みです。
早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所とNHK放送文化研究所が共催するこのオンライン連続講座ではエンゲージド・ジャーナリズムの実践者や研究者を招き、多様なエンゲージメントの実践と実績、背景にある問題意識などについて同時通訳を交えて話を聞き、交流する機会を設けていきます。