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【実施報告】教室における授業スタイルを変革する、反転授業のご紹介-CTLTフォーラム

7月12日(火)早稲田キャンパス国際会議場にて、大学総合研究センター(以下、大総研)CTLTフォーラム(※)“教室における授業スタイルを変革する、反転授業のご紹介”を開催しました。大学総合研究センター副所長 森田 裕介准教授によるファシリテーションのもと、反転授業の概要や本学における実践例の紹介を行い、来場者のグループワークや全体パネルディスカッションでは、積極的な意見交換が行われました。

●大学教育を変革する反転授業の可能性

大総研 大浦 弘樹助教により、反転授業の概要について発表がありました。「反転授業」の産みの親といわれるジョナサン・バーグマン氏、アーロン・サムズ氏の授業を視察した経験や、スタンフォード大学、サンノゼ州立大学での反転授業の事例などを写真を交えて紹介しつつ、反転授業の背景や定義、その分類等について説明いただきました。
<発表資料は写真を用いているため非公開ですが、書籍をご参照下さい:
【反転授業(外部サイトにリンクします】

●理工学術院のプログラミング教育における反転授業の実例 理工学術院 森倉 悠介助教により、プログラミング教育における反転授業の事例について発表がありました。日本人学生と国際コースの留学生が同時に学び、演習ができるようにと事前学習用の動画コンテンツ(日英)を制作した過程や具体的なプロセスに加え、導入後の効果や今後の課題などについても言及されました。

<発表の詳細はこちら:【発表資料(PDF)】 ・ 【記事(外部サイトにリンクします】

 発表に引き続き行われたグループワークでは、来場者の教職員、学生、企業の方が4人1組で反転授業における実践例の共有や、導入における懸念について討議し、講演者との全体パネルディスカッションでは、「学生には負担がふえるのか」「反転授業にあう・あわない科目はあるのか」「スタッフ増員がなくとも実施できるのか」等といった来場者からの質問がよせられ、活発な議論が展開されました。その後のパネル・ディスカッションでは、参加者からの質問に対して、講義動画を視聴することは教科書を読むことよりもハードルは低いものの、集中して視聴できる動画の長さとしては10分程度が望ましいのではないか、などの議論がありました。
大浦先生からは、一部反転授業を導入することで事前学習に関する学生の“負荷が高まるのではないか”という意見もあるが、授業外での学習時間が短い傾向にある日本の大学生の現状を考えると、反転授業を導入することで学習時間が増えるのであればむしろ望ましい結果ではないか、という意見もありました。また、反転授業は教える知識の分量が多い、あるいは演習が多い科目と相性が良いと思われる一方で、理系から文系まで様々な分野への導入事例を踏まえると特定の分野が反転授業に不向きである声は聞いたことはないという発言もありました。
森倉先生からは、事前学習の動画視聴やプログラミングのツールが、PCからスマートフォンへ変化していること、授業実施時には過年度の受講生がTAとなりサポートをしてくれており、その存在・貢献が大きいことなどについて話題提供がありました。予定時間を超過するほどの盛り上がりをみせました。

●目の離せないワセダに

大総研所長 橋本 周司(早稲田大学副総長)の閉会あいさつでは、「学びのツールが充実している昨今、教え方の整備が求められていることについて引き続き推進したい。」という意気込みと共に、「動画に限らずさまざまな反転授業の可能性があり、本学では自然発生的に行われているものもあるかもしれない。」と示唆されました。また、「反転授業は米国発祥だが、米国の大学のテキストの分厚さからわかるように、教えるものに対しての心遣いがあるように思う。我々はツールや手法だけではなく、その心遣いも学びとったうえでオリジナルな早稲田メソッドを開発していきたい。今後も大学総合研究センターでは教員の教育手法に関する研究・実践を公開していくので、オンラインでも公開するが、それをふまえたうえで、ぜひキャンパスに足を運んで見にきてほしい。また議論しましょう。」としめくくりました。

※本フォーラムは早稲田大学 デジタルキャンパスコンソーシアム(DCC)と共催のもと行われました。

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