
パリオリンピックのフェンシング男子フルーレ団体で金メダルを獲得した日本チーム。(左から)永野雄大選手、敷根崇裕選手、松山恭助選手、飯村一輝選手(共同通信)
パリ2024オリンピックのフェンシングで、早稲田大学フェンシング部出身の松山恭助選手(2020年スポーツ科学部卒業)が男子フルーレ団体で金メダル、同部出身の加納虹輝選手(2020年スポーツ科学部卒業)が男子エペ団体で銀メダルを獲得し、校友選手が団体でダブルでメダルを獲得する快挙を成し遂げました。

フェンシング男子エペ団体で銀メダルを獲得した日本チーム。右から加納虹輝選手、古俣聖選手、山田優選手、見延和靖選手(共同通信)
田中愛治 早稲田大学総長コメント

2021年11月、東京オリンピック後に田中総長と懇談した加納選手(右)と松山選手(左)
パリオリンピックで、加納選手がフェンシングのエペ団体戦で見事に銀メダルを獲得、松山選手は日本フェンシングフルーレ団体史上初となる金メダルを獲得しました。お二人とも、本当におめでとうございます。
加納選手は個人戦で金メダルを取った快挙に続いて、団体でも銀メダルを取得されました。東京オリンピックでのエペ団体での金メダルに次ぐ、二大会連続のメダルとなる快挙です。松山選手は東京オリンピックでは団体4位でしたが、2023年の世界選手権では団体で優勝。日本を世界ランキング1位に押し上げ、パリでは金メダルと、見事に成長した姿を見せてくれました。
加納選手と松山選手のご努力と気力の強さには、心から敬意を表します。引き続き、日本の少年少女にフェンシングの魅力を伝えてください。
早稲田大学総長 田中愛治
松山率いる日本、男子フルーレ団体で初の金メダル

男子フルーレ団体決勝でポイントを奪い、雄たけびを上げる松山恭助選手(共同通信)
男子フルーレ団体としては日本勢初の金メダル。松山恭助キャプテン率いる世界ランキング1位の日本は、準決勝で東京オリンピック金メダルの地元フランスを45-37で撃破して波に乗り、8月5日未明、同2位のイタリア戦に臨みました。一時、18-20とリードされますが、松山選手の活躍で同点に追いつきます。その後は一進一退の攻防が続きましたが、最後は日本がリードを広げて45-36と圧勝し、今大会フェンシング競技で5個目となるメダルを獲得しました。
松山選手は「男子フルーレ史上初の金メダル獲得することができて非常に嬉しく思います!長い間、個人としてもチームとしても悔しい思いをしてきたので、今日報われて良かったです!これからも何年も勝ち続けられるチームを目指して頑張っていきます!」と話しました。
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— TVerスポーツ (@TVer_Sports) August 4, 2024
加納、個人金に続いて2個目のメダル

男子エペ団体決勝 ハンガリー選手(右)と対戦する加納虹輝選手(共同通信)
男子エペ個人で金メダルを取った加納選手は、8月3日未明に行われた男子エペ団体の決勝でハンガリーと対戦、日本は延長戦に突入する大接戦となりました。最後のポイントでは、加納選手の剣が相手の胸を突きましたが相打ちとなり、相手選手の剣も加納選手の肩を突きます。得点を灯すランプはハンガリーに付き、惜しくも銀メダルとなりました。
加納選手は「悔しさ半分、嬉しさ半分。個人戦に続き、決勝の舞台で試合ができて、楽しく試合をすることができました」と語りました。
早稲田大学フェンシング部 堀井清毅監督コメント
パリオリンピックにおいて、男子フルーレ団体で金メダルを獲得した松山恭助選手、男子エペ団体で銀メダルを獲得した加納虹輝選手、心よりお祝い申し上げます。
決勝戦での手に汗を握る闘いは、日本中を湧かせました。一本にかけるその精神力と、洗練されたフォームや巧妙な戦略は、テレビ越しで見ている我々にも鮮明に伝わってきました。二人のフェンシングは、その強さも然り、本当にかっこよく、日本のフェンシング界に「これで良いんだ」と確信を持たせてくれました。この偉業は、早稲田大学フェンシング部の部員たちにも大きな影響を与えています。
また、この勝利の裏側には、選手を支え続けた早稲田大学フェンシング部OBの松山大助君と本間邦彦君という影の立役者がいます。松山大助君は兄として常に松山選手を励まし、サポートしてきました。本間邦彦君は高校時代に加納選手の才能を見出し、彼を導いてきました。その二人にも心から感謝を申し上げたいと思います。
彼らの素晴らしい成果は、次世代のフェンサーたちに大きな夢と希望を与えてくれました。今後もその剣の道を突き進んでもらいたいです。
早稲田大学フェンシング部監督 堀井清毅