第1回 FW杉田将宏
「悔しいし、勝ちたかった」。全日本大学選手権(インカレ)後、FW杉田将宏(スポ=名古屋グランパスU18)は、涙を流しながらそう話した。それからおよそ2カ月後、杉田はシンガポールにいた。
第2回 GK公文翔
21シーズン、関東大学リーグ(リーグ戦)開幕戦。そのピッチにGK公文翔(スポ=東京・東農大一)は立っていた。一般入試を経てア式へ入部し、最下層からスタートして4年目にして初めてつかんだ舞台だった。そんな『叩き上げ』の歩みをたどる。
第3回 DF松浦一貴
「サッカープレーヤーとして上に行きたいという気持ちと、BチームのトップとしてBチームを背負ってやっていかなければいけないという責任。この2つのバランスを取るのはすごく難しかった」。DF松浦一貴(スポ=エストレラ姫路U18)は、早稲田大学ア式蹴球部(ア式)Bチーム主将として過ごした1年を振り返り、素直な気持ちを打ち明けた。
第4回 MF小林将也
ア式蹴球部をアナライズチームリーダーという立場から支えた、MF小林将也(先理=群馬・高崎)。アナライザーとしての役割を全うする中で、次第に選手としてピッチに立てない自分に葛藤を抱くようになる。役職と選手の間で苦悩を抱えた小林だが、とある出来事をきっかけに、胸の内で答えを導き出す。サッカーを通じて大きな成長を遂げた、小林の歩みに迫った。
第5回 FW加藤拓己
2021年12月12日。早稲田大学ア式蹴球部の2021シーズン最終戦となった、全日本大学選手権(インカレ)2回戦。その男はスタンドから、仲間たちの戦いぶりを見守っていた。
男の名は、加藤拓己(スポ=山梨学院)。高校時代から、印象的なスキンヘッド姿と野性味あふれるプレーで、全国に名をとどろかせていた。しかし、早大に入学後、彼の名前は一度表舞台から姿を消した。そして、大学最後の大会でも、その姿はピッチ上になかった。加藤がぶつかり、突き進み、またぶつかり、突き破り。新たな『加藤拓己の姿』を手にしてゆく、早大ア式蹴球部での4年間を追った。