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五輪レジェンドとなった渡部暁斗 「多くの人の応援でここまで来れた」

ノルディックスキー複合男子個人ラージヒルで銅メダルを獲得し、日の丸を掲げて喜ぶ渡部暁斗選手(共同通信)

北京オリンピック2022 2022.02.15

五輪5大会連続出場、スキー複合種目で史上初の3大会連続メダル

北京オリンピック・ノルディックスキー複合の男子個人ラージヒル。5度目の五輪出場となった早大スキー部OBの渡部暁斗選手(2011年スポーツ科学部卒業)が銅メダルを獲得し、複合種目では史上初となるオリンピック3大会連続のメダル獲得という偉業を成し遂げ、まさにレジェンドとなりました。

今シーズンのワールドカップでは一度も表彰台に上ることがないまま臨んだ北京オリンピック。9日のノーマルヒルでもジャンプの調子が出ないままでしたが、前半飛躍を135メートルのジャンプで5位につけると、後半距離(10キロ)でも積極的な走りで自らが集団を引っ張る展開。最後の直線ではトップ3人によるデッドヒートととなり、渡部暁選手は1位とわずか0.6秒差の3位でゴールしました。

3位でゴールする渡部暁選手(中央)。右は金のヨルゲン・グローバク選手、左は銀のイエンスルロース・オフテブロ選手(共同通信)

ゴール後、渡部暁選手は「『金メダルを取る』と、ずっと自分のことを鼓舞してきた中で、本当にたくさんの人に応援してもらえて、背中を押してもらって、ここまで来れました。皆さんにありがとうってことを伝えたいですし、金というメダルは見せられませんでしたけど、コンバインドのレースって面白いんだなということを見ていただけたかなと思うので、そこはすごくうれしいです」と語りました。

オリンピックは長野・白馬高校在学中の2006年トリノオリンピック(19位)が初となり、早稲田大学在学中の2010年にはバンクーバー(NH21位、LH9位、団体6位)、2014年ソチ(NH2位、LH6位、団体5位)と2018年平昌(NH2位、LH5位、団体4位)は弟の渡部善斗選手(2014年スポーツ科学部卒)と共に出場しました。

ワールドカップでは通算19勝(準優勝30回)を挙げている渡部暁選手ですが今季は不調。「自分のパフォーマンスが出せなくなることが多くなってきて、本当にメダルが獲れるかな、という気持ちもあった。ソチとか平昌に向かうときのような自信もなく、今までの中で一番厳しい4年間だったかなと思います」と語っていました。しかし、33歳のベテランらしく土壇場で調整能力を発揮し、見事な金字塔を打ち立てました。

スキー部後輩・谷地「暁斗さんの哲学を感じました。心が震えました」

男子個人ラージヒルで銅メダルを獲得し、チーム関係者と記念写真に納まる渡部暁選手(前列中央)と、喜びを爆発させる谷地選手(前列右から2人目)=共同通信

今回の代表メンバー5名は、全員が早稲田大学スキー部関係者。特に9日のノーマルヒル飛躍5位と健闘した現役部員の後輩・谷地宙選手(スポーツ科学部3年)は、レジェンド・渡部暁選手の奮起に大いに刺激を受けた様子。この日は出場メンバーに選ばれませんでしたが「超泣きました。暁斗さんの哲学を感じました。痺れました。心が震えました。カッコよかったです」と歓喜し、17日に行われる団体戦に「次は俺の番だ‼」と活躍を誓いました。

渡部暁コメント

「一つ形が残るものをまた残すことができて、よかった」

渡部暁選手の前半飛躍(共同通信)

正直、金メダルを取る、取ると言ってきたものの、今シーズンは全然いいレースができていなくて、ワールドカップで表彰台にも上っていなかったので、自分自身を信じ切れていない部分がありました。しかし、今日はいいジャンプができて、すごく寒い中でハードなレースだったのですが、ベストを尽くして、また金メダルまで近いところまで来れたかなと思うのですが、やっぱり今日はもう残っていなかったですね、最後は。

もうちょっと引っ張り合うような展開になっていたら、もう少し楽できたかなと思うのですが、人もいなかったので、積極的に自分で行くしかないなと思って、自分をプッシュしていいペースを作れたかなと思います。

「なんであそこでもうちょっと頑張れなかったんだろうな」と思い返せば、あの最後の数百メートルもうちょっと頑張ればよかったのにと、思うんですけど、走っている最中は本当に精一杯でしたね。力不足ですかね。

本当に僕が金メダルを取るというふうに、ずっと自分のことを鼓舞してきた中で、本当にたくさんの人に応援してもらえて、本当に背中を押してもらって、ここまで来れたので、本当に応援してくださった皆さんにありがとうってことを伝えたいです。そんな中で、金というメダルは見せられませんでしたけど、本当にコンバインドのレースって面白いんだなということを、見ていただけたかなと思うので、そこはすごくうれしいです。

この4年間は正直きつかったですね。やはりどんどんどんどん、自分のパフォーマンスが出せなくなることが多くなってきて、本当に取れるかな、メダルすら厳しいかもしれないという、気持ちもあって、ソチとか平昌に向かうときのような自信もなく、本当に厳しい、今までの中で一番厳しい4年間だったかなと思います。

色は自分が求めていた色ではありませんでしたけど、一つ形が残るものをまた、残すことができて、よかったなと思います。

日本チームはみんないいジャンプはしているので、まずはいい位置につけて折り返せば、今日みたいにチャンスも巡ってくると思うので、まずはいいジャンプして、チーム一丸となって、団体戦ではメダルを取りに行けるように、頑張りたいと思います。

校友の渡部暁斗、北京は「銅」 五輪3大会連続メダルの偉業 スキー複合LH

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