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JICA草の根技術協力事業「参加型フードバリューチェーンの構築を通じた所得向上」インドネシア・バリ島現地活動報告
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- Fri, 17 Apr 2026
JICA草の根技術協力事業「参加型フードバリューチェーンの構築を通じた所得向上」インドネシア・バリ島現地活動報告
早稲田大学社会科学総合学術院は2024年11月より、独立行政法人国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業「参加型フードバリューチェーンの構築を通じた所得向上」プロジェクトを実施しています。インドネシア・バリ島におけるコメ農家の所得向上を目的とし、農業分野における貧困削減を目指しています。
2026年2月には、社会科学総合学術院からプロジェクトマネージャーの山田満教授、専門家の早田宰教授、落合基継教授がバリ島に渡航し、現地視察と農民向けワークショップを実施しました。
今回、ワークショップの主な対象となったのは、プロジェクト対象地域のププアン村に本プロジェクトチームが立ち上げた、販売に特化した農民組織「Timbul Harmoni」です。
プロジェクトでは、Timbul Harmoniを通して農民が自らコメの生産から保管、流通、販売までを担い、主体的にフードバリューチェーンに参加していく仕組みづくりを行っています。
Timbul Harmoniには約15名のコアメンバーが活動し、日頃よりマネージャー研修、営業研修等のOJTを実施しています。研修を進める中で、やはり一番重要視されるのは、メンバーがいかにこの取り組みを自分事として捉え、主体的に動いていくかという点です。
2月に実施したワークショップでは、Timbul Harmoniのメンバーの「主体性」に重きを置き、どうすればコメが売れるか、Timbul Harmoniをどのような組織にしたいか等をメンバー間で話し合い、発表する機会を設けました。
~早田宰教授、落合基継教授によるワークショップ・導入~

~ワークショップ参加メンバー~

~ワークショップ参加メンバーの様子~

【プロジェクトの背景と取り組み内容】
インドネシア・バリ島では古くから農業用水を公平に配分する目的で形成された水利組合「スバック」が存在し、コメの栽培に必要な水の配分はもちろん、催事の主催や紛争解決を行ってきました。スバックによって長年守られてきた水田ですが、近年、観光業の発展に伴って水田地域が減少しており、環境破壊や景観が損なわれるといった悪影響が懸念されています。その背景には、農業従事者の貧困があります。
プロジェクトでは、農業分野の貧困の原因のひとつとして、農作物を生産しても適正価格での流通・販売につながらない問題に着目しました。そこで、農作物の生産から消費までのフードバリューチェーン(※)の構築を通じた貧困解決に取り組んでいます。また、単にフードバリューチェーンを構築するだけでなく、コメ農家当事者が主体的に参加できる仕組みづくりを行うことで、事業終了後も持続可能な活動となることを目指しています。
さらに、現地の大学等との連携を通して、農民組織の組織力強化や活動ガイドラインの作成、コメの保管体制の改善、安定した販路の開拓を行い、コメ農家が自律的に関わるフードバリューチェーンの構築を行っています。
また、同時期にJICA東京センター、JICAジャカルタ事務所による現地視察も行われました。
視察を踏まえて、JICA東京センターホームページにプロジェクトが紹介されていますので、ご興味がある方はどうぞご覧ください。
【JICA東京ホームページ掲載先】
“農民主体”──観光地バリ島から始まる、新しいコメの農民組織モデルへの挑戦 | 日本国内での取り組み – JICA