実証政治学ワークショップ開催報告
『Environmental Protection after Civil War: A Difference-in-Geographic-Discontinuity Approach』
講演者:菊田恭輔(大阪大学国際公共政策大学院, 准教授)
コーディネーター:多湖淳、日野愛郎、Yunkyu Sohn、高橋百合子
開催概要
開催日時: 2020年10月22日(木)4:30-
会 場: Zoom
概 要:
菊田恭輔先生(大阪大学)にお越しいただき、紛争後に実施された環境保護政策の効果について、a difference-in-geographic-discontinuity (DiGD) を用いて検証した最新の研究成果について報告いただいた。本報告は、コンゴ民主共和国の事例に着目し、2011-2013年に世界銀行主導の下で進められた環境規制に対する独立したモニタリング制度を導入する改革が、探鉱作業による森林破壊の減少に寄与したことを実証的に示したものである。報告後には、研究で用いられた因果推論アプローチの外妥当性、合成統制法など他の因果推論アプローチの適用可能等、活発な質疑応答が交わされた。本報告を通して、内戦後に実施された政策の効果の実証研究という、研究蓄積が少ないテーマについて知見を深めることができた。