2022年度公開講演会
日 時 2022年10月31日(月)10:40-12:10
言 語 英語・日本語(逐次通訳付き)
場 所 早稲田キャンパス3号館 203(CTLT Classroom3) (Google Map)
講演者 ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州司法省 イナ・ホルツナーゲル長官
「ヨーロッパとドイツにおけるイスタンブール条約の実施状況」 について講演
モデレーター クリストフ・ラーデマッハー 早稲田大学教授
コメンテーター 中村民雄教授(早稲田大学)・ 古谷修一教授(早稲田大学)
概 要
女性に対する暴力と家庭内暴力の防止と撲滅に関する欧州評議会条約、通称イスタンブール条約は、女性に対する暴力の防止と撲滅のための拘束力ある責務を定めた最も広範な国際法文書である。イスタンブール条約は、家族やパートナーシップにおける暴力を、単なる人間関係の破綻や個別の犯罪の表れとしてではなく、社会における女性への構造的差別の表れそのものとして捉えている。暴力の防止と撲滅は、これによって女性と男性の間での平等を達成するという一層大きな目標とつなげられている。裁判所と検察は、個別の事例の具体性を見失うことなく、日々の手続の中でこれらの法的要請を実施するという困難な取組みに直面している。
本講演は、イスタンブール条約の法的な性質と内容、及びそれを監視する方策について紹介した後、ドイツにおける実施の諸問題に光を当た上で、刑事法と家族法の観点から、いくつかの典型例について議論する。これらの例においてイスタンブール条約は、これまで親しまれてきた何らかの伝統的なステロタイプと決別するよう法曹に要請するのである。
主催:比較法研究所
共催:法学部
- どなたでもご参加いただけます。事前申し込み不要です。
- お問い合わせは tokyointl▲suou.waseda.jp(▲を@に置き換えてください)までお願いします。
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(2022.10.12掲出)