Global Japanese Studies早稲田大学 文学学術院 国際日本学

学生報告書

伊丹 文学研究科 日本語日本文学コース

The Tadashi Yanai Initiative for Globalizing Japanese Humanities

UCLA-Wasedaリサーチ・フェローシップ・プログラム 報告書

文学研究科日本語日本文学コース博士後期課程5年 伊丹

この度、柳井正イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクトによってUCLAのThe department of Asian Languages and Culturesに3ヶ月間(2023年9月〜12月、Fall Quarter)留学する機会をいただいた。UCLAでは、大学院の授業に参加したり、図書館で資料を調査したり、またUCLAの大学院生と交流したりして、大変充実した3か月を過ごした。短い間ではあるが、日々の忙しさからすこし離れて、研究だけでなく、人生についても色々と考えさせられる「再スタート」の時間ともなり、貴重な経験であった。

滞在中は、嶋崎先生の日本古典文学のゼミとカージー先生の日本美術史のゼミに参加させていただいた。ゼミは、日本より少し長くて3時間弱であった。授業については、一言で言えば、リーディングリストとの闘いであった。事前に先生がアプロードしていただいた多数の資料をよく読む必要があり、場合によっては宿題を提出することもあった。それらの資料はすべて英語であるため、授業の内容をよく理解し、またディスカッションに参加するには、それなりの英語力が求められるのではないかと感じた。

UCLAでの3か月は、図書館で過ごしたことが多い。Charles E. Young Research Libraryには、東アジア研究に必要な本や雑誌などが揃っており、特に何の本を探そうとか読もうとか考えずに、ぶらぶらと本棚を眺めながらゆっくり歩くのが楽しみであり、気になる本を手に取る時間が楽しかった。私は医学に関する説話の研究をしているが、医学関係の本が所蔵されているPowell Libraryにもよく行ったり、日本では見られない多くの資料や古典籍を調査したりして自分の研究についての資料収集を行なった。ほかには、先生のすすめで、医学、本草関係の資料を所蔵しているHuntington Libraryにも見学した。UCLAより少し離れた場所にあるが、図書館だけでなく、ミュージアムやその展示、また日本と中国の庭園などを友達とともに鑑賞し、懐かしいひと時であった。

UCLAでは、授業や学会、講演など、様々な学術イベントに参加した。英語のトレーニングになったと同時に、アメリカにおける日本研究の在り方について身をもって体験し、私にとってかけがえのない財産である。また、あそこで研究を進めている大学院生とも深く交流することができてとても嬉しかった。私は現在、留学生として日本で勉強、研究しているが、さらにアメリカへ留学できたことは、非常に恵まれた機会だと思う。これまで中国、日本に囲まれてきた私は、今回のプログラムを通じて、視野を広げることができたことは、これからの研究にいい刺激になるのみならず、将来のキャリアを考えるうえでも大変貴重な経験である。今後、アメリカなどの学会にも積極的に参加し、自分の研究をもっと広い世界へ発信し、世界の舞台で日本研究を進めていきたい。

最後に、今回の派遣に際してUCLAとYanai Initiative、早稲田大学の関係者の先生方に厚く御礼を申し上げたい。この度の貴重な機会を与えてくださったことに心より感謝したい。

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