現職:早稲田大学大学院日本語教育研究科 教授
2001年度の日本語教育研究科の設立から、早いもので10周年を迎えることになった。
2001年4月の日本語教育研究科開設記念シンポジウムや2006年5月の博士後期課程完成記念シンポジウムがまるで昨日のことのように思われる。日研はわたしの早稲田での人生そのものである。
日研修了生は修士454名、博士30名に及ぶ。日研のネットワークは国内外に広がっており、修了生からの近況報告に見られる活躍の様子が何よりも嬉しく思われる。
日研生にとって、在学中はいろいろな人生の節目を経験することも多く、自分らしい生き方を模索する時期もあろう。教職員、院生、修了生、地域の方々など、周りを取り巻く人々とのつながりをとおして、研究教育者として、社会の一員として、またひとりの人間として、日研は我々が日々成長していく場でもあるのではないだろうか。
私事だが、保育園の延長保育の終了時間に遅れないよう、大急ぎでノートPCと紙おむつを同じ鞄に押し込んで、猛ダッシュしたのも昨日のことのようだ。ノートPCも紙おむつも日に日に薄くなり進化していくという意外な共通点を発見して笑ったことも、今では懐かしく思い出される。
その娘も来月で9歳になる。文字どおり、日研と共に成長してきたわけである。
これからも前を向いて、日研と共に歩んでいきたい。