※本稿は2021年度に取材し、取材当時の情報を掲載しています。
早稲田大学国際教養学部在学中にアメリカへ留学。現地で多様なルーツを持つ移民が話す多様な英語に触れたことで、日本社会で外国人市民が話す日本語に向けられる不寛容さに問題意識を高める。卒業後の2021年4月、当研究科修士課程に進学。日本語第二言語話者への支援をテーマに修士論文を執筆予定。
学部時代に留学したアメリカで、日本語を学ぶ現地学生との交流を通して日本語教師という職業に関心を持ちました。帰国後の3年次から副専攻で日本語教育を学び、この分野をさらに追究したいとの思いから日研への進学を選びました。
日研では入学後の最初の学期は研究室に所属せず、基礎演習を通して全教員から指導を受ける機会があります。多様な視点から示唆に富むご意見をいただき、今後の研究の方向性について熟考を重ねることができました。研究室に所属後は、ゼミでの発表に加え、個人指導を受ける機会もあるほか、オンライン環境を活用して海外で活動中の博士後期課程の先輩などからも助言をいただいています。研究には答えがなく、ときに行き詰まって悩んだり、思い切った発想の転換を求められたりもしますが、その壁を乗り越えて新しい学びを得られる瞬間が醍醐味でもあります。多様な背景や経歴を持つ学生一人ひとりが、日本語教育と真剣に向き合い、教室の内外を問わず率直に意見をぶつけ合い議論ができる関係性が存在することも日研の良さだと感じます。
修士課程を終えた後は、海外で日系人に向けた日本語の継承語教育などに関わりたいと希望しています。日研での研究を通して身につけた教授知識や技術、批判的思考力などを活かし、世界で活躍できる日本語教師として、日本と世界の国々の架け橋になりたいと思っています。