現職:早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程学生
「なぜ、あなたがこの研究をするんですか?」
日研に入ってから度々尋ねられる質問があります。いくつかありますが、この質問もその一つです。そして、この質問が「私」と「研究」のつながりへの気づきを与えてくれました。その気づきは、私にとって大きな気づきであったと思います。
ここで聞かれていることは、他の誰でもない「私」が、その「研究」をする理由です。つまり、「私」と「研究」のつながりです。日研に入るまで、私にとって「私」から見た「研究」は遠いところにありました。研究テーマは先行研究を読む中で生まれた興味や関心から出発していましたが、「私」と「研究」のつながりを意識することは殆どありませんでした。しかし、日研に入ると、日々の議論を通して「なぜ、なぜ、なぜ・・・」と問われ続けました。そして、やがてぼんやりとしていたつながりは明確になっていき、実はこれまでの経験の中で形作られた価値観に基づいているということに辿りつきました。
日研で得た気づきは、「私」と「研究」は決して離れたものではなく、「私」の人生や生活に密着したものだという気づきです。そう考えるとなんだか「研究」がとても身近に、とても楽しく感じられます。これからも日研にお世話になりながら、「私」だからこその「研究」を目指していきたいと思っています。