小展示「揺れる大地と、地下でうごめくものたち」
2025年は、1995年1月17日の阪神・淡路大震災から、そして1995年3月20日のオウム真理教による地下鉄サリン事件から、ともに30年の節目にあたります。
1995年は戦後50年でもあり、安定的な政治体制のもとで一直線に成長を続けてきた社会が、バブル崩壊とともに立ち止まらざるを得なくなっていた時期に起きた2つの出来事は、まるでそれまでの世界がまるごと入れ替わってしまったかのような、大きなショックを人々の心にあたえました。
村上春樹さんは故郷を襲った地震災害をうけ、チャリティ朗読会を行ったほか、地震をテーマにした短編集をのちに発表しています。また地下鉄サリン事件に対しては、被害者と教団関係者へのインタビューを自身が行いまとめるというかたちで接近しました。80年代後半から海外に居住していた村上さんの、日本回帰と「コミットメント」の流れが顕在化したきっかけともなったこれらの出来事について、村上さんの言葉と物語を通して考えてみませんか。村上さんの著作を中心に、関連図書を展示します。
- 会期: 2025年1月9日(木)-4月22日(火)
※水曜日、2025年2月1日(土)-3月2日(日)は休館 - 開催場所:早稲田大学国際文学館 1階ギャラリーラウンジ奥・著作年譜前
この件に関するお問い合わせ
早稲田大学国際文学館事務局 email:wihl-info★list.waseda.jp(★部分を@に変更してください。)