社会科学部が設立された1960年代の半ばから, 1980年代の現在に至るまでの約20年間は,社会経済的,文化的状況が急激に変化した時期であった。大学もまた,それを取り巻く環境の変化にともなって,今日,一つの岐路に立ち,ここで改めて,大学の本質そのものが問い直されるという,大きな試練に直面している。また,学問の専門化,細分化, したがってまた,その精緻化が極端にまで進捗し,個別科学の間の交流が断たれた結果,その反省として,社会科学の総合,学際的研究の必要性が,切実な要求として高まってきたのも,丁度,この時期であった。