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特集

返済不要の奨学金で広がる可能性「自分の成長にもつながる機会」

2021年2月から始まる「春の奨学金登録(学部)」。早稲田大学が独自に設置している約150種類の学内奨学金は、全て返済の必要がない給付型で、入学後に申請できるものも多数あります。また、民間奨学金にも給付型のものがあり、その多くが学内奨学金との併用も可能です。一方で、必要に応じて貸与型奨学金の活用を検討することも重要です。そこで今回は、学内奨学金の受給経験があり、現在は日本学生支援機構の貸与型奨学金と民間団体の給付型奨学金を受給している学生に話を聞きました。

奨学金は「特別な人」のためのものではない

教育学部 3年 水澤 優紀(みずさわ・ゆうき)

坪内博士記念演劇博物館前にて。メディアに関する研究をしている水澤さんのお気に入りの場所

受給中の奨学金
民間団体奨学金 公益財団法人 尚志社 対象は3年生(25歳未満)。特に成績優秀で、経済的に困難な学生を援助する奨学金で次の①+②を給付。①学費(授業料+他正規納入金額)実費(上限100万円)②月額(自宅)30,000円、(自宅外)50,000円
日本学生支援機構奨学金 第一種奨学金 卒業後に返済の必要がある貸与型の奨学金。第一種は無利子で第二種は有利子。
過去に受給した奨学金
学内奨学金 大隈記念奨学金 学業成績を重視して選考する給付型の奨学金。奨学金額・選考方法は各学部により異なる。(原則)年間40万円。

――奨学金を申請したきっかけや理由を教えてください。

大学受験の段階で、両親から私立大学の学費を全額払うだけの経済的余裕はないと言われていました。そのため、「日本学生支援機構」第一種奨学金(貸与型)については1年次から受給できるよう、予約採用という形で入学前に申請していました。早稲田の給付型奨学金が充実していることは、オープンキャンパスの際に聞いており、入学前からよく知っていました。貸与型だけだと卒業後の返還の心配もあったので、給付型と併用できればと考え、申請に至りました。

――申請手続きは大変でしたか?

申請は年度ごとにする必要があるものの、手続き自体は、『奨学金情報 Challenge』に記載されている手順通りに進めていくだけなので、難しいとは感じませんでした。申請手続きは、Web上での申請フォームの入力と、奨学金登録書類の郵送の2段階になっています。

注意するとしたら、親の所得証明書など収入に関する書類の用意でしょうか。私は親と同居しているため書類も集めやすかったのですが、実家から離れて暮らしている場合には、手続きがやや大変になるかもしれません。どんな書類が必要かは冊子に細かく説明があるので迷うことはないと思いますが、余裕を持って準備した方が良さそうです。

――申請後、どんなプロセスを経て採用が決定したのでしょうか。

水澤さんが在籍する教育学部がある早稲田キャンパス16号館。コロナ禍以前はほぼ毎日大学に通い、朝から自習していたそう

奨学金の種類はとても多いのですが、申請時には「学内」や「民間」など大まかな希望をチェックするだけで、自分がどの奨学金の採用候補になったかは大学からの連絡で知ることになります。現在受給中の「公益財団法人尚志社」の場合、昨年のゴールデンウィーク明け頃、私をこの奨学金に推薦してくださるとのメールを教育学部事務所の方からいただきました。

選考のための書類提出や面接の有無などは、学部や年度、奨学金の種類によって異なるようです。例えば、2年次に受給した「大隈記念奨学金」の場合には、選考は教授との面接だけでした。一方、尚志社の場合には、書類選考と面接の両方がありました。中には教授に書いていただく書類もあったのですが、大隈記念奨学金の選考時に面接を担当してくださった教授が快く引き受けてくださり、とてもありがたかったのを覚えています。面接の練習にも時間をかけて取り組んだので、採用が決まった時はうれしかったです。

――奨学金の使い道について教えてください。また、受給してご自身に変化はありましたか?

受給した奨学金は主に学費に充てています。普段は、広くメディアについて学んでいますが、外国語の勉強も好きなので、そのためのテキスト代や試験の受験料に使うこともあります。近隣の会場が押さえられなかったため、英語の試験を受けに仙台まで行ったことがあるのですが、その時もお世話になりました。奨学金を受給できたことで経済的な負担が減り、アルバイトは月1回ほどに抑え、学業に専念できています。

他には、夏休みにドイツへの短期語学留学を計画していて、その費用を奨学金で賄う予定だったのですが、コロナ禍で中止になってしまいました。留学することは小さい頃からの夢で、奨学金をいただいた今、やっとその夢をかなえられると思っていたため、とても残念でした。ですが、留学の夢を諦めるつもりはありません。「いつか、絶対留学に行く!」と心に決めています。

奨学金の受給が経済的にプラスになったのはもちろんですが、自分の成長にもつながっていると感じています。積極性が身に付いた、というのがその一つです。奨学金選考のために提出する書類の中には、教授や職員の方にお願いして準備していただくものも少なくありません。自分一人で、短期間に多くの人に働きかけなければ事が進まず、消極的になっている場合ではなくなります。そうこうしているうちに、いつの間にか積極性が身に付き、授業でも自発的に発言するようになりました。また、奨学金を介した新たなつながりもできました。大隈記念奨学金の採用者の集いで知り合った仲間もいますし、尚志社の奨学金では受給者同士が「社友」としてつながり続けていきます。こうした出会いを大切にしていきたいです。

――今後の展望や、他の学生へ向けてメッセージをお願いします。

尚志社の奨学金は、一度採用されると卒業まで、継続して受給できることになっています。これだけ充実した奨学金をいただけることは、本当にありがたく、誇らしいことです。でもその分、学びに向かう責任も感じています。先の見えないコロナ禍にありますが、次年度の卒業研究に向けて、コツコツと研さんを積んでいこうと思います。

奨学金は、経済的に困難を抱えている人や学業成績優秀者など、限られた人のためだけにあるものだと思われがちです。実際に、そういう側面があることを否定はしません。でも、「自分は関係ない」で終わらせるのではなく、少し立ち止まって考えてみてほしいです。書類の準備のために多くの人とメールのやり取りをすることは、ビジネスメールの書き方の練習になりますし、面接で自分について話すことは、自分を知る良いきっかけになります。そして、晴れて選考を通過すれば、夢をかなえる準備ができた自分に出会えるわけです。奨学金をもらうのは恥ずかしいことではありません。むしろ、夢に向かって踏み出す最初の一歩なのです。手間は掛かるけど、無駄はありません。早稲田に来て、チャンスを目前にしたのですから、そこに手を伸ばしてみませんか。

奨学金登録について

早稲田大学では、奨学金希望者は全員、定められた期日までに「奨学金登録」(必要書類の提出)をする必要があります。奨学金登録学生の中から、各団体の奨学金の趣旨・出願資格に最も適した学生が選考・推薦されます。ただし、家計支持者の死亡・失職・災害による被害などといった家計急変の事由が発生した場合は、その都度登録が認められることがありますので、奨学課に相談してください。

2021年度版『奨学金情報 Challenge』は各所属学術院事務所で配布中の他、奨学課Webサイトからダウンロード可能

2021年度奨学金登録についてはこちら

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