大変長らくお待たせいたしました。2018年度開催のワセ会議で提案されました「学内のゴミ箱に関する改善案」について進捗がありましたので、ご報告いたします。
2018年当時の記事はこちらをご確認ください。
「学内のゴミ箱に関する改善案」は、学内のゴミ箱環境の改善を目的として、ゴミ箱の増設・分別法の改善を行うという提案でしたが、早稲田大学学生参画・ジョブセンター(以下、SJC)学生スタッフが本企画をブラッシュアップし、「ゴミ箱の増設、分別、リサイクルの推進」と「飲み残しの処理」の2つの提案として実現に向けて動きました。
「ゴミ箱の増設、分別、リサイクルの推進」
学内の一部施設では、ゴミが溢れているゴミ箱があることや、ゴミの分別がなされていない、ゴミの分別のルールが統一されていないという現状を踏まえ、ゴミ箱の増設、啓発資料の設置、分別ルールの統一などを軸とした提案を早稲田大学総務課に実施しました。
その結果、以下の回答をいただきました。
・ゴミ箱の安易な設置はゴミの排出量が増えてしまうほか、回収作業の負担増加にもつながるため避けた方が良い。
・分別、リサイクルを喚起する掲示物の設置は、無計画に行うとかえって景観を損ねる場合がある。
・掲示物を含めた利用者の意識への訴えかけよりも自然と分別がなされるような対策の方が望ましい。
また、協議の結果、特に早急な対応が必要とされていた3号館地下1階へのゴミ箱の設置に限り実現されることとなりました。
「飲み残しの処理」
カップ麺や飲み物の飲み残しがトイレの洗面台等に流された結果、排水管がつまるという問題について、解決策を提案しました。
事前にSJC学生スタッフが学生会館における飲み残しの処分に関して学生にアンケートを実施したところ、以下の結果が得られました。
今まで大学内でカップ麺や飲み物の飲み残しの処理に困った経験はありますか?
(必須回答・回答数122件)
選択肢 | 回答数(件) | 割合(%) |
よくある | 21 | 17.2 |
たまにある | 27 | 22.1 |
あまりない | 25 | 20.5 |
全くない | 49 | 40.1 |
飲み残しが出た場合、それをどこに捨てていますか?
(自由回答・複数回答可・回答数108件)
選択肢 | 回答数(件) |
学生会館の各階に設置されているシンク | 44 |
トイレの洗面台 | 23 |
トイレの便器 | 27 |
冷水器の排水溝 | 1 |
流さずそのまま捨てている | 20 |
その他 | 18 |
学生会館への飲み残し用タンクの設置は必要だと思いますか?
(必須回答・回答数122件)
選択肢 | 回答数(件) | 割合(%) |
絶対に必要だと思う | 42 | 34.4 |
必要だと思う | 69 | 56.6 |
必要だとは思わない | 11 | 9.0 |
設置するべきではない | 0 | 0.0 |
以上のように、「飲み残しの処理に困った」と回答した学生は4割にとどまった一方、「処理に困った経験がない」と回答した学生も含め、9割の学生が飲み残し用タンクの設置に賛成しており、飲み残しが不適切な処理をされている点、処理方法がはっきりしていない点は学生の中でも広く問題として意識されていることが分かりました。
現在は個人の判断で様々な箇所に流されていますが、適切な「捨てても良い場所」としてタンクを用意することで設置箇所周辺の飲み残しの問題が改善することが期待されます。
以上の事項とともに早稲田大学総務課に学生会館への飲み残し用タンクの設置を提案した結果、以下の回答が得られました。
飲み残し用タンクは、利用者の利便性につながるほか、トイレや洗面台などに飲み残しを流されて配管が痛むことも防止できるため、前向きに検討した。
しかし、設置に際し解決しなければいけない問題が2点ある。1、タンクの交換作業をこまめに実施しないとにおいが漂ってしまう。フードコートなどではスタッフが近くにいるため、すぐに対応できるが、大学の場合は定期清掃は朝の一回のため、翌朝まで放置されてしまうことになる。追加で交換要員を配置することも検討したが、人件費が追加で発生してしまう。
2、集まったものを捨てる際に、飲食店などはグリストラップ(油水分離槽)などの設備を経て環境に配慮して下水道に排水されるが、大学には食堂以外にその設備がなく、そのまま下水道に流さざるを得なくなる。これは回避しなければならないので、新たにグリストラップなどを設置する必要がある。これもかなりのコストがかかってしまう。
コストの面を考えると、利用者の利便性につながるものではあるが、飲み残しの処理に困ったことが「あまりない」「全くない」という回答が約60%であることから、優先してコストをかけるものではないとの判断にいたった。
結論として、試験設置も見送ることとする。
しかしながら、アンケート結果は大変参考になったので、別な方法でこのニーズに応えられる方法はないか、引き続き探りたい。
この回答を得て、SJCとしては今後飲み残しの問題が再度表面化した際に、本件について改めて解決案を練り直す予定です。
SJCでは2021年度も秋学期に新たなワセ会議を開催予定です。
2020年度の提案の進捗も合わせ、続報をお待ちください。