HAT主催の『漫劇!!手塚治虫 第三巻』にロボット製作で協力
2月26日~28日にかけて、総合芸術集団「Human Art Theater」(HAT)によって『漫劇!!手塚治虫 第三巻』が上演されました。漫画と演劇の融合がコンセプトの舞台に「ガス抜き役」として登場した“ヒョウタンツギ”“スパイダー”のロボット。この製作に、早稲田大学理工学術院の高西研究室と早稲田大学高等研究所の橋本研究室が協力しました。
手塚漫画最大の怪キャラクター“ヒョウタンツギ”“スパイダー”
“ヒョウタンツギ” “スパイダー”は「『キャラクター』の概念を超越した怪(快)キャラクターのひとつ」で、手塚兄弟の「イタズラ描きから誕生し、画面に常に突然現われる、わけのわからない一種のギャグ生物」(TezukaOsamu.net より引用)。手塚作品では、シリアスな場面で怪キャラクターが登場し、緊張感を和らげます。劇中では、ロボットがこの「ガス抜き役」を担い劇場内の雰囲気を和ませ、本手法が効果的に表現されました。
そのほか、人面瘡(『ブラック・ジャック』より)では、高西研究室・橋本研究室が製作に協力したロボットと特殊メイクが融合して、漫画に描かれたとおりのリアルな人面瘡が再現されました。
昨年の『漫劇!!手塚治虫 第一巻』のピノコロボットに続き、ロボット製作に協力した高等研究所の橋本健二助教は、「昨年8月から準備を始め、学部3年生と修士1年生の授業の一環として約半年間でロボットを製作しました。ゲーム用のワイヤレスコントローラを使用し、舞台袖から役者さんがロボットを操縦できるようにしました。4公演のうち1回でスパイダー1台に不具合が出ましたが、演劇の醍醐味でもある役者の方のアドリブで乗り切ることができ、ホッとしています」と話しました。