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ムーンショット型研究開発制度プロジェクトマネージャーに中垣隆雄教授が新規採択

このたび、内閣府が統括する「ムーンショット型研究開発制度」のプロジェクトマネージャーとして、本学から新たに中垣隆雄教授の研究開発プロジェクトが採択されました。

採択プロジェクト

プロジェクトマネージャー

中垣 隆雄(理工学術院・教授)

 

 

 

 

 

研究開発プロジェクト

「岩石と場の特性を活用した風化促進技術“A-ERW”の開発」

日本はプレートの沈み込み帯に位置する地震大国ですが、様々な種類の天然岩石が容易に入手可能な利点もあります。そこで、日本の岩石との散布場の特性を生かし、大気から二酸化炭素を効率的に回収・固定化する先進的な風化促進技術“A-ERW”を開発するとともに、実環境場での試験を通じて削減クレジットの国際認証を目指した炭素会計の明確化のためのLCA情報基盤を整備します。

具体的には、ご当地で得られる本技術に適した岩石を効率的に粉砕し、その土地に適した方法で風化促進させることで、大気中の二酸化炭素を除去するネガティブエミッション技術でありながら、同時に地域に資源循環・コベネフィットをもたらします。耕作地に散布すれば農作物の収量アップはもちろん、養分供給、土壌の物理性改善および有機炭素の貯留量増加をもたらします。休廃止鉱山や森林傾斜地への散布では、中和剤用途の石灰から脱却でCO2の発生を抑え、森林傾斜地の地滑りの防止によって結果的に炭素固定量を増加させます。さらには、散布岩石に含まれるカルシウムやカリウムなどは、河川を通じて近海のアルカリ化に寄与し、海水中のCO2の保持力を向上させることが期待されます。一方、開放地への散布が不適当な岩石は、工業的に大気中のCO2を高速に鉱物化させ、土木資材などへの循環利用の可能性を探っていきます。

※A-ERWはAdvanced Enhanced Rock Weatheringの略ですが、“A”には、Accelerated、 Active、Agro-industrial、Advantageous、 Accurate Accountingの意味を含ませています。

 

ムーンショット型研究開発制度

日本発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進する新たな制度で、内閣官房、内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省が連携し、研究開発を推進します。総合科学技術・イノベーション会議で決定された7つのムーンショット目標について、各目標における研究開発全体責任者であるプログラムディレクターの下、プロジェクトマネージャーは、ムーンショット目標達成および研究開発構想実現に至るシナリオの策定、研究開発プロジェクトの設計、研究開発体制の構築、研究開発プロジェクトの実施管理などを行います。

 

中垣教授は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する【ムーンショット目標4】の達成を目指す研究開発プロジェクトを実施して参ります。

 

ムーンショット目標

1.2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現

2.2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現

3.2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現

4.2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現

5.2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出

6.2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現

7.2040年までに、主要な疾患を予防・克服し100歳まで健康不安なく人生を楽しむためのサステイナブルな医療・介護システムを実現

 

 

本学では、これまでに以下4名が「ムーンショット型研究開発制度」にプロジェクトマネージャーとして採択されており、プロジェクトを実施しています。

菅野重樹(理工学術院・教授)

研究開発プロジェクト
「一人に一台一生寄り添うスマートロボット」

竹山春子(理工学術院・教授)

研究開発プロジェクト
「土壌微生物叢アトラスに基づいた環境制御による循環型協生農業プラットフォーム構築」

由良 敬(理工学術院・教授、お茶の水女子大学基幹研究院・教授)

研究開発プロジェクト
「地球規模の食料問題の解決と人類の宇宙進出に向けたコオロギが支える循環型食料生産システムの開発」

青木 隆朗(理工学術院・教授)

研究開発プロジェクト
「ナノファイバー共振器QEDによる大規模量子ハードウェア」

 

内容に関するお問い合せ先

早稲田大学研究推進ワンストップ窓口

https://waseda-research-portal.jp/inquiry/

 

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