文化構想学部1年
下久保友惟
初めての大学生活に一区切りがついた春学期の終わり、「夏休みに何か打ち込めるものはないかな」と考えていた時に見つけたのがこのアウトリーチプログラムです。 海外経験も英語力の自信もない私にとって、このプログラムはとてもチャレンジングでした。しかし異文化交流にとても興味があり、留学生や高校生と異文化交流ができる部分に魅力を感じたため、応募しました。 応募者が多く一度は落選しましたが、運良く繰り上げ当選を頂き参加することになりました。参加したかったができなかった人が沢山いるため、この機会を無駄にしないように全力で取り組むことを決心した記憶があります。
このプログラムは、私を大きく成長させてくれました。参加する前の私は、自身の英語に自信がなく、人と関わることも億劫でした。しかし参加後は、そのどちらの面でも一回り成長できたと実感しています。そしてそれは、プログラムで出会ったパートナーや高校の皆さん、ICCスタッフの方々の存在があってこそできたことです。私とパートナーになった留学生は中国出身の方でした。恥ずかしながら、私は中国についてはメジャーな中国料理と受験戦争くらいしか知識がなかったので、今回ペアを組めてとてもワクワクしました。
授業準備は主に英語で行いましたが、パートナーは日本語学習に熱心な方で、しばしば日本語で簡単な会話に挑戦していたので、その意欲に刺激を受けました。私が「日本語でしりとりをしない?」と持ちかけると、パートナーはすっかり熱中してしまい、自分から「しりとりしましょう!」と何回か誘ってくれました。楽しみながら言語学習ができるという点で「しりとり」はとても有効なのだと学べたことも、このプログラムの収穫のひとつです。授業準備では、中国におけるMBTIやメディアについての内容を用意しました。一方的な座学ではなく、生徒と私たちの双方向の交流ができる授業をこころがけました。そういった準備のプロセスでは、パートナーに沢山助けられたと思います。私が「これを授業でやってみたい。」と様々な案を出す中で、パートナーがその実現可能性について批判的に考えてくれました。案を出すことと、それを検討することを分担してバランスよく協働でき、とてもよいペアワークだったと思います。
そして授業当日、私たちは早稲田大阪高等学校を訪問しました。私たちが担当したのは高校2年生のクラスです。まだ子どもらしさが抜け切ってない年頃なので、元気いっぱいに迎えてくれてとても可愛らしかったです。 生徒たちは熱心に授業に参加してくれました。とても好奇心旺盛で、初めて知ったことに対して「そうなんだ!」と大きなリアクションを見せてくれたり、積極的にグループワークに取り組んだりしていました。その意欲的な姿勢にこちらも良い刺激を受けました。
ただ、上手くいったことばかりではなく、改善点も見られました。授業の進め方にわずかな欠陥があったのです。それは授業準備の時点で予測と対策が十分できるはずのものでしたが、当日気づくことになってしまいました。 具体的にどんなことが起きたのか。私たちは授業内でクラス対抗ゲームをしていたのですが、優勝チームが複数出てしまい、その場合の対策を考えていなかったという状況です。 なんとか対応して事なきを得ましたが、自分の考えの甘さに気付かされました。これから参加する学生の皆さんにお伝えしたいのは、「当日起きうることを予測して、対策を立てておくことの大切さ」です。相互にコミュニケーションを取る授業では、イレギュラーな出来事が起こりえます。そんなときに慌てることのないように、しっかり準備をしてほしいと思います。
何はともあれ、このプログラムでは沢山の気づきと経験を得ることができました。そして嬉しいことに、プログラム終わりにパートナーが「あなたの英語はなかなか上手だよ。次のICCの英語イベントにもサポーターとして参加してみたら?」と言ってくれたのです。これまで英語に自信がなかった私にとって、これ程励みになる言葉はありません。 私の英語はプログラム前と後で急激に成長した訳ではなく、未だに間違いも少なからずあります。それでも、ジェスチャーや表情などを工夫して、「伝わる」ことに重点をおきました。完璧な英語でなくてもコミュニケーションはとれるし、絆も深められることを知り、英会話への不安は大きく払拭されました。
このプログラムを通して、私は異文化交流の一歩を踏み出せたと実感しています。参加するかどうか迷っている方や、英語に自信が無い方にこそ、ぜひ勇気を出して挑戦してみて欲しいと思っています。




