Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

その他

ICC学生スタッフ卒業レポート: 対話によって視野が広がる楽しさ

川口穂夏
政治経済学部4年
ICC学生スタッフリーダー在籍期間
2016年4月―2020年2月
憧れの!学生スタッフになるまで

入学したばかりの4月、英語に自信はありませんでしたが、勇気を出してICCのイベントに参加しようと会場に向かいました。当時のことを昨日のように感じますが、もう3年も前のこと。

大学1年生の私
「(あ、会場の入り口に外国人のスタッフがいる!絶対英語で話しかけてくるし、絶対何て言っているか私は理解できない。あああ。)」

留学生のICC学生スタッフ
「(きれいな日本語で)こんにちは!ICCのお花見イベントに参加されますか?学生証の準備をお願いします。」

え?外国人なのに日本語!しかもペラペラ!
そう拍子抜けしたときがICCとの出会いでした。

私がICCのスタッフになりたいと考えたのは、対話を通して視野が広がる楽しさを周囲の学生に伝えたいという想いからです。きっかけは高校の修学旅行で北京を訪れたことです。当時の日中関係は良好とは言えませんでした。しかし実際に行ってみると現地の高校生たちが私たちを温かく迎えてくれました。交流をして友達になっていくうちに、本やメディアの情報を鵜呑みにしていた自分がいかに彼らに対して勝手なイメージを持っていたかに気づき、恥ずかしくなりました。それと同時に視野が広がった気がしました。
実体験や友達をたくさん作って、主観的になってもいいから、物事を判断していきたいし、同世代の人たちにも自分の経験を共有したいと強く思いました。

ICCスタッフの仕事は異文化交流を促すイベントの企画・運営です。前述した通り、学内の異文化交流を促進させることに意欲がありましたし、企画するのも幼少期から(家族の誕生日パーティーや小学校のお楽しみ会など)大好きでした。よって、私の大学生活を捧げる場所はここしかない!大袈裟ですがそんな意気込みでICCスタッフにエントリーしました。

あっという間のICC生活

念願のスタッフになってからはあっという間でした。自信満々の企画が周囲から反対されたり、練り直しても上手くいかずお蔵入りになったり、英語のメールを読み飛ばしていたら結構重要な内容で後々困ったり。公開できる失敗談はここまでにしておきます。辛いことは多々ありましたが、イベント中の参加者の笑顔やアンケートの「楽しかったです!」というコメントを見て、頑張ってよかった!とやる気に繋がりました。

大勢の前でマイクを持つなんて日常的。プレゼン力も向上。

3年間で企画したイベントは11個。どれも一人でやり遂げることは不可能でした。ボランティアとしてサポートしてくれた学生の皆さん、外部からご協力くださったゲストの方々、率直なアドバイスをくれたICCの学生スタッフ、未熟な私にゼロから教えてくださった職員の皆様。多くの人たちに支えられて毎回のイベントに挑むことができました。

中でも印象に残っているのは宗教や信仰にまつわる文化を紹介するイベントを企画できたことです。私が高校生の時、IS(イスラム国)のニュースが頻繁に報道されており、イスラム教に興味がありました。「イスラム教ってそもそもどういう宗教?豚肉食べられないの?美味しいのにもったいない!でもなんで?」と、クエスチョンマークだらけでした。かといってイスラム教以外の宗教や、自分の宗教観についてもよく分かりません。
そこで実際に信仰している学生やゲストと対話をすることで、「硬い」イメージのある宗教を気軽に楽しく学ぶことができるのではと思い、宗教や信仰にまつわる文化紹介のイベントを6つ企画しました。
例えば、東京ジャーミイのフィールドトリップイベント。都内にある綺麗なモスク(イスラム教の寺院)を回った後は、ムスリム学生と参加者がイスラム教について気軽に質問・対話できるような交流タイムを設けました。
また、座禅体験イベントも企画しました。学内の会場に僧侶の方をお招きし、座禅のレクチャーを交えながら禅の考えを学びました。
「国際交流」だけでなく「異文化交流」を促進させるICCとしても宗教にフォーカスできたことは意義があったと思います。

この3年間、ICCで様々なイベントに関わり、個性豊かな素晴らしい仲間と一緒に働いてきました。ICCの環境下で、自分が偏見を持つ癖があることを自覚し、「異文化適応力」といったら恐れ多いですが、なるべく国籍などにとらわれずに仲良くなってみようという心持ちがついてきたかなと思います。

SSLスタッフの研修時の風景。国籍や学部学年を問わず素晴らしい人たちと出会うことができました。

最後に

自分の勝手なイメージによって周囲をカテゴライズして、自分と境遇が似ている人と友達になって、、、そんな学生生活も悪くないです。しかし、せっかく巨大な大学、しかも「グローバル」を謳っている大学に入ったからには多様な人と話してみるのはいかがでしょうか?
異文化に接することへのハードルを下げて、異文化交流に対して前向きになってもらうのが私たちICCの役割だと思っています。後輩たちが今後も、楽しくも意義のあるイベントを多数企画していきます。少しでも興味のあるイベントがあったら是非参加してみてください。イベントで会う参加者やゲストとの対話が、皆さんの価値観をほんのちょっと広げてくれるはずです。

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