Intercultural Communication Center(ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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ICCイベント体験記:「中国文化サロン」~参加者編~ 

国際教養学部3年
金 宇中

本イベントの企画者兼司会でもあり、プライベートでの友人でもある田邉さんのSNSでの熱烈な宣伝に惹かれて中国文化サロンへと足を運ぶまでに至りました。実際に中国の地へ何度も踏み入れたことのある彼女が綴った現地レポートを拝読しましたが、中国という国に対する日本人の一般認識を斟酌しながらも、実際に現地の社会で起きている日常の変化に細々と着目した公平性の取れた語り口に僕自身も中国の今を日本にいながらして知りたいと好奇心をそそられました。

さて、本イベントを総じての感想なのですが、中国大陸とも呼ばれるこの国の規模の大きさ、その社会の中における多様性の幅広さを間接的ながらも実感するきっかけとなりました。北京の紹介からプレゼンテーションのリレーが始まっていったのですが、近年の著しい経済成長に伴う超速な都市開発、古来からの伝統を引き継いできた色彩鮮やかな食文化、地域の違いに伴い反映される民族的多様性、そして旧植民地時代の過去と近代化が大きく進んだ現在が共存する地方都市の歴史への考察を通して、短時間ながら多くの学びを得ることができました。恐らく世界中あちらこちら見回しても、文化的多様性と歴史のスケールの大きさにて中国に比肩する場所は無いに等しいでしょう。そして、中国という国が話題に上がるたびに誰しもが漢民族による一枚岩な社会として成り立っていると考えてしまいがちではないでしょうか。しかし、その蓋を開けて見ると実際には50もの数を超えるそれぞれ異なる民族によって構成された国であることがわかります。そこから言えることは、たとえ「中国人」と一括りに言っても、そこに単一民族的な要素は一つもないということです。「中国人」という一見理に適ったようなラベルの裏側には、その民族的、文化的なアイデンティティーの違いから同じ「中国人」同士での衝突や葛藤の歴史があることは忘れてはいけません。

本イベントにて大きな焦点が当てられなかったので余談とはなりますが、政治面においては中国共産党による一党独裁的な政治体制と表現されることの多い国であります。しかし、最近のニュースなどで国益の高揚を掲げた軍事政策の進展や経済政策の成功を報じられる一方で、民主主義的価値観を抑圧する閉鎖社会、チベット族やウイグル族などの少数民族による政治的な自治への弾圧など、中央政府の思惑が実際の中国社会を構成する様々な人々の権益から大きく乖離していることがみうけられます。とりわけ、少数民族にまつわる現状に関しては「中国=漢民族による国」と短絡的に位置付けた言説では見落としてしまいがちではないでしょうか。全体を通して、中国を一つの国として理解するだけではなく、その地域ごとに見せる違う色相や、ある意味民族性のるつぼとも言えるこの国の幅広さを多元的に考える貴重な機会となりました。このサロン以降も、中国という国をさらに広い視点から包摂的に見ていきたいと思う大きなきっかけにもなり、非常に大きな収穫を得ることができました。

 

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