『音楽劇における演劇と音楽のバランス:チェルフィッチュ×藤倉大「リビングルームのメタモルフォーシス」の事例から』横堀応彦
発表要旨
2023年5月、日本の演劇カンパニーであるチェルフィッチュとロンドン在住の作曲家藤倉大はウィーン芸術週間からの委嘱を受け新作音楽劇『リビングルームのメタモルフォーシス』を発表した。この作品でチェルフィッチュ主宰の岡田利規と藤倉は、演劇と音楽のいずれか一方が前景/後景にあるのではなく、双方が舞台上に対等に存在することを目指してクリエーションを行った。本発表では、同作品のドラマトゥルクとして作品制作に関与した発表者の立場から、音楽劇における演劇と音楽のバランスについて論じる。約3年にわたる創作プロセスを振り返り、作り手側の思想は観客にどのように受容されたのか、公演評も参照しながら検討する。また2021年に岡田が演出したオペラ『夕鶴』の事例も参照し、オペラと音楽劇における音楽の位置づけの在り方の違いについても考えたい。
開催概要
- 日 時:2025年4月12日(土) 16:30~18:00
- 場 所:Zoom配信
- 発表者:横堀応彦(跡見学園女子大学)
- 司会者:笠原真理子
- 言 語:日本語
- 主 催:早稲田大学総合研究機構 オペラ/音楽劇研究所
参加申込方法
事前登録が必要です。参加希望者はできるだけ前日の4月11日(金)までに以下のURLから事前登録をしてください。
URL: https://list-waseda-jp.zoom.us/meeting/register/fe_7eW86TbOt6TZ7YH7Paw
※Zoom自動登録制なので、主催者側からはズーム招待状をお送りしません。(なお飛び入り参加も可能です。)
※ご出席の際フルネームの表示をお願いします。発言時以外はミュートおよびビデオ・オフにしてください。スクリーンショット撮影、録音、録画等は厳にお控え願います。また司会者の指示にしたがってください。
問合せ先
オペラ/音楽劇研究所:https://prj-opera-mt.w.waseda.jp/
e-mail address: operaken-uketsuke[at]list.waseda.jp ([at] = @)
(この例会案内は後ほど Facebookと X(旧Twitter)でも発信されますので、そちらでも見ることができます。)
発表者プロフィール
ドラマトゥルク、舞台芸術研究者。跡見学園女子大学マネジメント学部准教授。専門は現代の日本とドイツ語圏の演劇におけるドラマトゥルギー研究および劇場を取り巻く環境の研究。ドラマトゥルクとして参加した作品に市原佐都子/Q『妖精の問題』(作・演出 市原佐都子)、オペラ『夕鶴』(指揮 辻博之・鈴木優人、演出 岡田利規)、『リビングルームのメタモルフォーシス』、(作・演出 岡田利規、音楽 藤倉大)等。共著にOkada Toshiki & Japanese Theatre (Performance Research Books, 2021)など。