2nd Non-Traditional Arthropod Model Systems
開催報告
この度、総合研究機構シンポジウム助成を受け、第2回国際会議「Non-Traditional Arthropod Model Systems (N-TrAMS)」を早稲田大学にて開催した。本会議は、非モデル昆虫を中心とした節足動物の研究者が集まり、最新の研究成果に基づいた討議を行う場であり、非常に有意義な機会となった。特に日本が主導する形で開催され、国内外の若手研究者を含む多くの研究者が参加し、国際的な学術交流を深めることができた。本会議は、2024年に京都で開催予定の国際昆虫学会議(ICE2024)のサテライト会議として位置付けられ、より多くの国際的な注目を集めた。参加者は合計75名に上り、そのうち外国からの参加者は15名(アメリカ、スペイン、チェコ、ドイツ、フランス)であった。本会議では、非モデル生物を用いた多様な研究が紹介され、非モデル昆虫の研究分野における新たな連携や発展の可能性が示された。今後も引き続き、こうした国際的な学術交流を通じて、研究成果を広く発信し、分野の発展に貢献していく所存である。
参加者数:75名(学内:14名 学外:61名)
開催趣旨
新しい節足動物モデルシステムの探索と応用
2nd Non-Traditional Arthropod Model Systems(2nd N-TrAMS)(https://2nd-n-trams.w.waseda.jp/)は、2024年8月21日(水)から8月24日(土)まで、早稲田大学リサーチイノベーションセンターコマツ100周年記念ホールで開催されます。節足動物は、動物界で最も多様なグループであり、地球上のほぼすべての環境に適応して生息しています。このグループには、昆虫、クモ、カニ、エビなどが含まれます。本会議は、最新の技術を駆使して新たな節足動物モデルシステムの可能性を探求し、その研究成果を共有する場として設けられました。
背景と目的
実験動物の選択は研究の成否を左右する重要な要素です。昆虫を含む節足動物はその多様性から多くの研究に利用されてきましたが、近年のゲノムリソースの拡充や遺伝子改変技術の進展により、従来のモデル生物に加えて非モデル昆虫種が再び注目を集めています。特に、進化発生学、神経科学・行動学、食料安全保障を背景とした食用・飼料用昆虫の研究が進展し、分野横断的な連携が求められています。
2023年にBowdoin Collegeで開催されたN-TrAMSでは、非モデル昆虫を中心とした研究者が集まり、最新の研究成果を討議しました。日本はこの分野で主導的な役割を果たしており、第1回大会にも多くの日本の研究者が参加しました。第2回大会では、これまでの成功を踏まえ、国際的な学術交流をさらに深める機会を提供します。
主要トピックとプログラム
今回の会議では、以下の主要トピックに焦点を当て、世界中から広く演題を募集します。
- 進化 (Evolution)
- 発生 (Development)
- 神経科学 (Neuroscience)
- 行動学 (Ethology)
- 技術開発 (Technical Development)
これらのトピックをリードする研究者を招待講演者として招聘し、一般口頭講演およびポスター発表のセッションを設け、多くの研究者に発表の機会を提供します。
本会議は、非モデル節足動物の研究を推進し、新たな発見と技術の発展を目指します。研究者間の連携を深め、持続可能な科学的進展を支える場として、成功を期しています。
開催概要
- 日 時:2024年8月21日(水)~24日(土)
- 場 所:リサーチイノベーションセンター(121号館)コマツ 100 周年記念ホール
- 対 象:研究者、一般
- 言 語:英語
- 主 催:Organaized by:2nd Non-Traditional Arthropod Model Systems Executive Committee(実行委員長:片岡孝介)
- 共 催: 早稲田大学総合研究機構グローバル科学知融合研究所 、内閣府ムーンショット型研究開発制度「昆虫利用型食料生産コンソーシアム」
- 後 援:早稲田大学総合研究機構、内藤記念科学振興財団、観光庁
参加申込み方法
参加登録・要旨提出はすでに締め切りましたが、興味のある方は下記問合せ先までお問い合わせください。
問合せ先
2nd Non-Traditional Arthropod Model Systems Executive Committee