「気候危機に向き合う~メディアとジャーナリストの責任」
概要
- 日 時:2024年6月22日(土) 午前10:00~11:30
- ゲストスピーカー:マーク・ハーツガード(Covering Climate Now共同創設者・The Nation誌記者)
- 司 会:青木紀美子(NHK放送文化研究所 研究主幹)
- 参加費:無料
- 開 催:オンライン会議形式(Zoom)
お申込
事前登録が必要になります。以下のURLにアクセスし、ご登録ください。ご登録頂くと、Zoom参加のご案内メールが届きます。
https://list-waseda-jp.zoom.us/meeting/register/tJYpdOutrDItHtx4S_hplOc1XvIrvEhK0xQl
※日英の同時通訳がつきます。
※内容は収録し、ご登録頂いた方には事後一定期間、動画を視聴できるようにします。
問合せ先
<ゲストスピーカーのご紹介>

今回のゲストスピーカーはアメリカのThe Nation誌の環境ジャーナリストで、国際的な気候変動の報道連携ネットワークCovering Climate Now(いま、気候問題を伝える)の共同創設者のマーク・ハーツガードさんです。
Covering Climate Nowは2019年9月の1週間、気候変動を集中的に取り上げた国際的な報道連携を出発点に、世界50か国以上から500を超えるニュースメディア、大学・研究機関や非営利組織をパートナーに加え、メディアやジャーナリストが気候変動にどのように向き合い、どう伝えるべきか、知見を共有してきました。
気候変動は科学や政治、外交のニュースとして伝えられることが多く、個人の力では何ともしようがない大きな問題という印象をメディアの報道が強めてきた側面があります。Covering Climate Nowではその反省もふまえ、気候変動に関わるニュースをより身近に引き寄せ、誰にでもできることがある、地域に根ざした人の物語として、解決策にも踏み込んで伝えることを促してきました。
2024年は各国で主要な選挙が行われる「選挙の年」でもあります。世界の平均気温が最高記録を更新し続け、異常気象へのブレーキが利かなくなる不可逆的な事態への分岐点が迫る今、地球の将来を左右する政治家を選ぶことを有権者が意識し、選択する手がかりを得られるような報道が必要だと、ハーツガードさんは指摘しています。あらゆる分野の取材担当者が気候危機の視点を持つ必要があるともいうハーツガードさんの問題提起を受け、参加者と質疑応答、意見交換する機会とします。
<オンライン連続講座について>
報道への信頼低下や読者・視聴者離れ、多様性欠如の表面化など、伝統メディアはさまざまな危機に直面しています。誰でも使える生成AIの登場で偽情報の拡散はさらに容易になり、陰謀論の浸透などによって人々は何を信じれば良いのかわからない、あるいは根拠を欠いても自分が信じたいことを信じる、という事態も起きています。
早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所とNHK放送文化研究所は、こうした状況を背景に、「市民のために」ではなく「市民とともに」、人々を「情報の受け手=オーディエンス」だけではない「情報発信の協力者=パートナー」と位置づけ、メディアやジャーナリズムのありようを見直すエンゲージド・ジャーナリズム(Engaged Journalism)の試みについて、海外の実践者や研究者の話を聞くオンライン連続講座を2021年から開催してきました。この講座を、2024年からは、より幅広いテーマでジャーナリズムの課題に向き合うゲストを招き、話を聞く機会としていきます。