都市と美術研究所:『危機の時代からみた都市』が刊行されました
▮書 名:危機の時代からみた都市
▮著 者:坂上 桂子
▮発売日:2022/3/25
▮価 格:6,600円(税込)
▮出版社:水声社
概要
本書は、「都市と美術研究所」における5年間の研究実績で積み重ねられてきた各方面における研究をまとめて一冊の著作とするものである。研究所ではこれまで、「都市」の内包する諸問題を「美術」をひとつの核としながら、理工学から人文学の分野まで、多彩な視点から考察を進めるべく、研究会、シンポジウム、ワークショップを通して研究所員だけではなく、さまざまな専門家を内外から招聘し、研究活動を行ってきた。ここでは、これらのゲストスピーカーも含め、多方面から提出された都市にかかわる考察を、『都市の過去と未来―危機の時代から見た歴史,美学,構想』というタイトルのもとに書籍としてまとめ、本研究所の成果を一般にも公開し還元するものである。
折しも、コロナ禍というパンデミックのなか、現在、世界の都市は大きな変容を迫らており、都市の抱える問題は、各分野の専門的な研究からだけは捉えきれない複雑なものになっている。こうした状況にあって、本書は、多様な領域の研究者や専門家が都市について論じることで、理系・文系を超えた新たな都市問題についての提起と、都市にかかわる新たな学問領域の創出をも提案するものになると考える。予定される20 名の執筆者の分野は、建築、都市計画、土木、哲学、美術史、文学、思想、社会学と広範にわたるものであり、日本の研究者にとどまらず、アメリカ、ベルギー、韓国、ブラジルの専門家からの寄稿も含めることで、学際的、国際的なものとして構成されている。