Admissions Center早稲田大学 入学センター

太平洋の島々の歴史や文化からグローバルが見えてくる

表に現れない人々の存在や、声なき声への想像力を養う

太平洋島嶼地域とアジアの歴史研究を専門としています。歴史と聞くと堅いイメージを持つかもしれませんが、私が焦点を当てるのはよりローカルな、文化人類学に近い観点での島々の歴史です。例えば、それぞれの島や地域で文化がどのように形づくられ変容してきたのかをたどると、そこには戦争、環境問題、ジェンダー問題などが複雑に関係してきます。言い換えれば、ローカルに注目するほどに、グローバルに通じるテーマや、人と人との絆といった人間社会の本質的な部分が浮かび上がってくるのです。担当する上級演習では、太平洋諸島だけにとどまらず、カルチュラルスタディーズのアプローチからさまざまな文化に関する問題についてディスカッションを行います。その過程では、文化を違った角度から批判的に捉え、正面からは姿が見えにくい少数派の人々の存在や、その声なき声に想像力を働かせることが重要になります。学びを通して、異なる考えや価値観の相手とも尊重し合って生きる、地球市民としての思考力や感性を養ってほしいと考えています。

多様な学問分野に触れるからこそ“広く深い”学びが可能に

国際教養学部には幅広い学問領域の教員が在籍しています。しかしそれは、学部として専門性がないということでは決してありません。豊富な科目の選択肢から、例えば「アイデンティティーとは何か」「文化とは何か」といった軸に沿って自分で学際的に学びを組み立て、“広く深く”探究していけるのがこの学部の良さです。英語を共通言語に、世界中から集うクラスメートと議論を交わし、ともに学ぶ日々は、あなたの価値観を揺るがし、世界の見方そのものを変えていくことでしょう。そしてもう一つ、本学部に限らず、早稲田大学全体の良さとして私が伝えたいのは、自己の個性や考えをありのままに表現しやすい雰囲気が、風土として根付いていることです。出席簿から性別の記載をなくすなど、ジェンダーマイノリティーを含むすべての学生が安心して学業に臨める環境づくりも全学で進んでいます。多様な個性が共存するこの早稲田のキャンパスで、伸び伸びと自分を表現しながら、世の中に対してあなたにしかできない役割を見つけ出すことを願っています。


DVORAK, Greg ドボルザーク・グレッグ

国際教養学部 教授

※掲載情報は2019年度内の取材当時のものです。

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