Admissions Center早稲田大学 入学センター

技術進化のスピードや流行の変遷が速い現代こそ基礎まで掘り下げた学びが重要

光と電波の融合技術が、次世代ネットワークの鍵に

スマートフォン等の普及に伴い、高速かつ大容量のデータ通信のニーズが高まっています。高精細な映像をすべてのユーザーがいつでも手元の端末で見られるようにするには、現在の無線通信技術だけでは難しいのが実情で、なぜなら無線通信用の電波は、使用できる周波数帯域が限られているからです。課題解決策として考えられるのが、なるべくユーザーの近くまで光ネットワークで情報を伝え、無線区間を短くする手法。つまり人々の生活圏に低コストの基地局を多数配置し、それらをネットワークでつなごうというもので、私の研究室では、そこで重要となる光と電波を継ぎ目なく扱う技術を研究しています。さらに、センシングと通信の融合にも取り組み、滑走路や線路の安全を監視するためのレーダーシステムに応用を進めています。まずは空港のような特定の場所で、光と電波の融合システムを確立させ、その先に、基地
局がまるで照明器具のように当たり前に各家庭の各部屋にあるような、インフラとしての高度情報通信ネットワークの実現を目指しています。

技術の応用を図る上で欠かせない物理の基本知識

こうした実用を見据えた技術の研究に取り組む一方で、授業やゼミでは、あえて物理の基礎に比重を置いています。個々の要素技術の物理を理解できて初めて、それらを適切に組み合わせた応用が可能になるからです。どのような物理の基本原則が、最終的なアプリケーションへと結び付いていくのか、そのつながりを見いだせる力をつけてほしいと思います。また研究に取り組む上で、今や海外との連携が不可欠であることも学生に伝えています。この「基礎からしっかりと学ぶ」「国際性を身につける」という点において早稲田の3つの理工学部は非常に適した環境と言えるでしょう。その中でも基幹理工学部は、1 年次に理工系の幅広い基礎を学ぶと同時に、各専門分野に触れた上で、2 年次からの学科を選べる仕組みが特色です。技術の進展や流行の移り変わりが速い現代だからこそ、自分が本当に突き詰めたいもの、肌に合うものを見極める必要があります。熱中できる対象を見つけ、基礎まで深掘りして修得することで、流行に左右されない応用力や視点は磨かれていくはずです。


川西 哲也 Kawanishi Tetsuya

基幹理工学部 電子物理システム学科 教授

※掲載情報は2018年度内の取材当時のものです。

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