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性の考察の先に平等で公正な社会を構想する。それがクィア・スタディーズの目標

性の多様性を知ることで人間や社会をより深く読みとくことができるように

私の専門であるクィア・スタディーズは、性の多様性に関して包括的に研究していく学際的な学問です。例えば、文学や演劇で描かれる人物を異性愛者だと決めつけずに解釈していくと作品の面白さが増すこともあるように、性の多様性を理解することで人間や社会をより深く読みとくことができます。例えば、「LGBT」とはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を組み合わせた表現ですが、この4文字によっては汲み尽くされないような性の多様性についてもクィア・スタディーズは積極的に考察の対象としています。どのような性のあり方も平等に扱われるようになることがクィア・スタディーズの理想ですが、そのためには制度や社会規範、医療など複数の領域にまたがる問題を解決していく必要があるため、法学、社会学、医学といったさまざまな学問領域にアンテナを張っておくことが欠かせません。

自分が追究したいテーマを絞っておくと領域横断的な学習がより意義あるものに

文化構想学部では多様な領域の学問を学べます。それぞれの領域の特徴や強みを把握するためにも、ある程度自分が追究したいテーマを考えておき、そのテーマにそれぞれの学問がどのようにアプローチできるかを考えることで、領域横断的な学習がより意義あるものになるでしょう。例えば私の所属する現代人間論系は、現代を生きる私たち自身という研究対象に迫るため、文学、社会学、心理学、哲学、宗教学などさまざまな領域の専門家によって構成されています。クィア・スタディーズをはじめとする学際的な分野について学びたい人にとっては、このようにさまざまな研究分野の教員が多くいる文化構想学部は、とても好適な環境です。ゼミでは、「多様な人々がともに生きていく方法を探る」ことをテーマに各自が研究を進めていますが、他者の考え方にも敬意を払いながら議論を重ねている学生に頼もしさを感じ、私自身も刺激を受けています。教員と学生がお互いのアイディアを持ち寄りながら、これからも共に有意義な研究ができることを願っています。


森山 至貴 Moriyama Noritaka

文化構想学部 現代人間論系 専任講師

※掲載情報は2017年度内の取材当時のものです。

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