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グローバルな環境で政治哲学を多角的に学ぶことは、世界のさまざまな課題を解決するための一歩になる

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哲学的なアプローチから現代の政治問題を考察する

私の研究は、比較政治哲学を柱とし、西洋と東洋の政治思想の類似点と相違点について、歴史的・哲学的なアプローチを含めた複数の観点から分析する手法をとっています。宗教や文化的な背景が異なる西洋と東洋で相違点が見られることは容易に想像がつくと思いますが、研究を進めるにつれて、政治的な概念における類似点も見えてきました。さらに、古代から現代までの世界各国の政治哲学や政治思想を分析し、現代の政治問題との関係性をひも解いていくと、興味深い示唆を発見することもできます。例えば、古代の哲学者プラトンは、民主主義が根づいた社会であっても独裁的な政治を行うリーダーが台頭する時代があると予想しているのです。我々の身の回りで起こる驚くべき出来事のいくつかは、歴史や思想を遡ってみると、その発生を予見できることが分かります。

現代は、国際社会における政治的なパワーバランスが大きく変化している時代です。特にアジアにおいては、防衛問題や中国の台頭などが挙げられますが、20 年、30 年後にこの時代を振り返ると、大きな変革の時だったと言われるに違いありません。私のもう一つの研究テーマは、このような国際政治における各国の力関係を政治哲学の観点から分析することです。政治哲学・政治思想を学ぶための題材は多岐にわたり、研究の対象としては大変興味深い時代を私たちは生きています。つまり、現代の国際社会において起こっている様々な問題を深く考えることができる学問であるとも言えるでしょう。

自分を成長させたいという強い意志が重要

英語によるリベラルアーツ教育を実践する国際教養学部には、50 を超える国や地域から集った
学生たちと意見や主張を交わせる場が広がっています。政治的な思想はもちろん、価値観や文化観も異なる彼らと共に学ぶことで、視野の広がりを日々実感することができるでしょう。この多様性あふれる環境で過ごした経験は、いかなる立場からであっても平和的にコミュニケーションをとり、グローバルな着想で問題解決に取り組む上での基礎となるはずです。

多種多様なバックグラウンドの学生たちに囲まれ、かつ英語で学ぶ環境に身を置くことには勇気も必要だと思います。しかし、国際的に物事を考えようとする人は誰しもが初めての経験に直面するタイミングがあるわけですから、心配には及びません。英語が話せるかどうかは大きな問題ではなく、自分を成長させたいという強い意志が重要であると認識してください。そして、グローバル社会を生き抜くための基礎的なスキルと、物事を時には批判的に見ることができる視座を養ってほしいと願っています。


SEUL, Timothy

国際教養学部 教授

※掲載情報は2016年度内の取材当時のものです。

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