Waseda Institute of Political Economy早稲田大学 現代政治経済研究所

部会主任　Research Project Director

尾野　嘉邦 教授　ONO Yoshikuni, Professor

研究部会区分　Research Project type

外部資金部会　Outside Funding Project

研究課題　Research Subtitle

非言語的コミュニケーションと政治判断に関する学際的研究

Interdisciplinary Research on Political Communication and Voting Behavior

研究計画　Research Project Plan

政治学、心理学、社会学、情報工学といった、専門分野が大きく異なる研究者が相互に交流し、互いの研究領域の知見を持ち寄ることで、これまでブラックボックスとなっていた政治における有権者の認知・判断過程を解明し、フェイクニュースや性別バイアスの影響など、社会的にも有用な問題に取り組むとともに、早稲田大学において実験政治学やニューロポリティクスといった新しい研究領域を扱う政治学の国際的研究拠点の形成を目指す。

本研究では、心理学のみならず、ニューロサイエンスや情報工学など、異分野の研究手法を政治学に導入し、政治家の顔の形や表情をPC上で人工的に操作するなど実験的手法を用いるとともに、眼球運動や視覚測定装置、バイオマーカー（生理指標）などを用いて、人々の反応を目に見える形で計測を行う。それにより、政治家から発せられる非言語的メッセージが、有権者の政治的判断にどう影響しているのか、そして政治家や有権者のタイプによって、その影響にどのような違いが存在しているのかについて検証を行う。こうした研究は国際的にもまだ少なく、工学系などとの学際的共同研究により、社会科学、とりわけ政治学分野において新規性かつ社会的有用性の高い学問的貢献が可能となる。

また、これらの研究活動に加えて、現政研を拠点として、海外の研究者や異分野の研究者らを招いた国際ワークショップ・研究会を開催し、学際的ネットワーク作りを行い、学内において新たな学際融合的共同研究のテーマを掘り起こすとともに、実験政治学の国際的研究拠点化を図る。

構成員　Members