中央に位置する大きな階段の本棚はこのライブラリーの特徴ですが、そこから自由に本を手に取れることに加え、カフェで豊かな時間を過ごせることは来館者の楽しみの一つになるでしょう。
そのカフェの運営は学生に任されています。実践での学びの場を学生に提供し、学生が成長できる機会をつくりたいという想いからですが、村上春樹ライブラリーらしい由縁もあります。村上春樹氏は、本学在学中にご夫婦でジャズ喫茶を開業し、専業作家となるまで経営されていたのをご存じの方もいらっしゃると思います。今回学生に提供するのは、その追体験とも言えるようなまたとない機会ではないでしょうか。そして、学内の“喫茶店”で学生により運営されているものは他になく、早稲田大学としても初の試みです。
村上春樹氏が設立会見(※2018年11月4日「村上春樹氏所蔵資料の寄贈と文学に関する国際的研究センター構想についての記者発表」)で触れたように、本ライブラリーを「文学や文化の風通しの良い国際的交流・交換の場」にしていくためにも、この取り組みは重要なものと位置づけています。学生たちによる思い切った自由な発想のもとでカフェが運営されます。
からっぽのカフェの空間をあなたの思い出・物語で埋めていく。
ここから新たな「物語」が生まれ、育ちますように。
(橙子猫 -Orange Cat-のウェブサイトより抜粋)
「人と人」が出会い、「人と文学」を繋ぐ憩いの場として、このカフェを起点に新しい物語が生まれるような、温もりのあるカフェをめざしています。