
室内環境測定の様子
建物の高気密化や化学物質を放散する建材の使用などにより、室内空気中に含まれる化学物質が増加し、新築・改修した建築物の利用者が体調不良を起こす、シックハウス症候群が問題となっています。
早稲田大学では、大学の施設を利用する方々にそのような症状が出ないよう、主に以下の取り組みを行っています。
- 新しく建物を建てる際には、化学物質の放散量の少ない建材を使用しています。
- 適正な換気量が確保された設計としています。
- 新築や改修を行った箇所を中心に室内空気測定を継続的に実施し、「学校環境衛生の基準(文部科学省)」で定める指針値を下回っているかどうかをチェックしています。
2005,2006年度には、新築された西早稲田キャンパス8号館・小野梓記念館・大隈記念タワーの3棟をはじめ、改修したキャリアセンター・国際コミュ ニティセンター・早稲田ポータルオフィスなどの室内空気測定を、本学環境保全センター及び外部測定業者において実施しました。
2007年度についても、新たに建設された戸山キャンパス33-2号館および所沢キャンパス110号館を中心に、室内空気測定を実施する予定です。
学校環境衛生の基準で定める化学物質
化学物質名 | 主な発生源 | 指針値(μg/m3) |
---|---|---|
ホルムアルデヒド | 合板、接着剤、防腐剤 | 100 |
トルエン | 接着剤、塗料の溶剤・希釈剤 | 260 |
キシレン | 接着剤、塗料の溶剤・希釈剤、油性ペイント | 870 |
エチルベンゼン | 接着剤、塗料の溶剤・希釈剤 | 3,800 |
スチレン | 接着剤、断熱材、畳心材 | 220 |
パラジクロロベンゼン | 防虫剤、芳香剤、消臭剤 | 240 |
近年の早稲田大学の主な建物建設状況
1998年3月~ | |
2001年7月~ | 西早稲田キャンパス14号館 |
戸山キャンパス学生会館 | |
2005年2月~ | 西早稲田キャンパス8号館 |
小野梓記念館 | |
大隈記念タワー | |
2006年3月~ | 戸山キャンパス33-2号館 |
所沢キャンパス110号館 | |
2007年3月~ | 西早稲田キャンパスC棟 |
大久保キャンパス63号館 | |
河田町キャンパス(仮称)施設 | |
2008年以降 |
現在キャンパスの名称が西早稲田キャンパス→早稲田キャンパス、大久保キャンパス→西早稲田キャンパスに変更されています。