Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

金はかけずに時間をかける「旅の会」 通路寝も上等、船で島巡り

7月に入り、もうすぐ待ちに待った夏休みがやって来ます。夏と言えば海ですが、今年の夏休みは船で島を訪れ、アウトドアを楽しんでみるのはいかがですか? 最近は豪華クルーズや、「グランピング」というホテルのような施設やサービスを利用しながら過ごす、優雅なアウトドアが注目されていますが、お金がかかる旅は難しい、という人も多いでしょう。公認サークル「旅の会」では、お金をかけずに楽しむ、学生ならではのアウトドアを数多く実践してきています。今回はアウトドアの達人とも言える旅の会のメンバーに、船を利用して訪れた島旅の楽しさを語ってもらいました。皆さんもこの夏は太陽の下で思いっきり遊んで、忘れられない思い出を作りましょう。

伊豆諸島の一つ、神津島にて

今しかできない旅を。ルールを設けることで一致団結

公認サークル「旅の会」
幹事長 創造理工学部 3年 服部 悠太郎(はっとり・ゆうたろう)
副幹事長 社会科学部 3年 小堀 哲也(こぼり・てつや)
会計 商学部 3年 松本 数蒔(まつもと・かずま)
前幹事長 商学部 4年 吉田 裕登(よしだ・ゆうと)

左から松本さん、服部さん、小堀さん。昨年の幹事長である吉田さん(右)も急きょ参加。3人が持っているパネルはサークルが所有する山小屋

――旅の会は普段どのような活動をしていますか?

服部

アウトドアサークルで日本全国を旅しています。「今しかできない旅をしよう」をテーマにしていて、基本的に宿泊はテント泊などの野宿です。毎月2回ほど泊まりの旅行に行くほか、年に数回合宿をしています。

小堀

「旅の会三種の神器」というものがありまして…寝袋、ヘッドライト、雨具です。特に寝袋は必須です。

――数あるサークルイベントの一つとして、毎年、伊豆諸島に訪れていると聞きました。

服部

毎年、夏ではなく新歓合宿なのですが、伊豆諸島のいずれかの島へ行きます。

伊豆諸島は太平洋沖合に連なるおよそ100の島々の総称で、東京都に属する。有人の島は大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島の9島

松本

昨年は2班に分かれて神津島と新島へ、今年は40人ほどで大島へ行きました。

小堀

大島への交通手段としては、飛行機の他にジェット船と大型客船(さるびあ丸)がありますが、その中でも交通費を抑えられる、さるびあ丸を利用します。ジェット船だと2時間弱で行けるようですが、さるびあ丸だと夜11時頃に東京の竹芝を出て、朝5時頃に到着します。学生割引などを利用して往復7,000円くらいでした。ただ、これはさるびあ丸の中でも一番安い乗船券なので、繁忙期だと席もなくて甲板や通路とかに寝るんです(笑)。客室だと価格が2倍以上するし予約が取れなかったりもしますが、この乗船券なら当日購入も可能なので人数がぎりぎりまで決まらない新歓合宿にはもってこいです。場所取りに乗船3時間前くらいから並びますけど…。

さるびあ丸は全長120m、定員1,546人の大型客船

――船の移動はどうですか?

吉田

甲板など外のスペースで集まって食べたり飲んだりすることができるのでコミュニケーションが取りやすく、ここで結構仲良くなります。電車だと周りの方に迷惑になるのでなかなかできないことですね。あと船だと時間がかかる分ゆっくり休めます。だから北海道へ行くときはあえて新潟から船を利用して、そこでたくさん寝て疲れを取ったりします。

服部

今年はたくさん話したからか興奮してあまり眠れなかった(笑)。

(左)甲板でお菓子を食べながら談笑
(右)旅の会三種の神器の一つ、寝袋にくるまって睡眠を取る

松本

他の乗客とも結構話しますね。みんなで通路でしゃべってると気軽に話し掛けてくれます。

小堀

ただし、強風のときは甲板だと風を感じてちょっと寝にくいというのはありますね。

服部

船酔いは人によると思いますが、大型客船だとそれほど揺れないですし、外の空気を吸えば落ち着くので、僕はあまり気にしたことがありません。

(左)東京・竹芝を出発。旅情気分が盛り上がる
(右)船から見る都心の夜景。いつもとは違う視点から楽しめる

大島到着直後、日の出の瞬間

――では到着後、島ではどのように過ごしますか?

小堀

どの島へ行っても、することは基本一緒です。アウトドア!

服部

海水浴に肝試し、花火、バーベキュー、ハイキング、サイクリング、釣り…。大島だと動物園(東京都立大島公園動物園)や砂漠(裏砂漠)もあります。あと、御神火温泉と大島温泉元町浜の湯という2カ所の温泉へ行きました。浜の湯はめちゃくちゃ景色が良かったです! 晴れていて富士山が見えました。

(左)花火は欠かせない楽しみの一つ
(右)「大島温泉元町浜の湯」は水着着用の混浴露天風呂

小堀

ただ、大島は伊豆諸島の中でも大きいから移動が結構大変です。バスを利用するので交通費がかかるんです。

松本

大島は少人数で行くならレンタカーを借りる方がいいかもしれないですね。40人での島行動は大変でした。

小堀

逆に神津島は島も小さいので徒歩で移動できるところが多く、費用は3泊4日で13,000円で収まりました。そのうち9,000円が船代です。神津島は海ほたる(夜光虫)がきれいでした!

松本

神津島は自然のアクティビティーがより充実している気がします。海水浴場にある遊歩道(赤崎遊歩道)に飛び込み台が設置されているんです。もちろん無料です。

2018年、神津島でのハイキングの様子

――旅行中の食事はどうしていますか?

服部

自炊のときもあるし、外食することもあります。

小堀

食材は船に乗る前に購入するか現地調達します。島のスーパーは閉店時間が早いところが多いし、40人分の食材を大量購入するのは大変なので注意が必要です。今年は直前に参加人数が増えたため十分な材料を調達できず、バーベキューをしたものの肉が一人3切れくらいになってしまいました(笑)。

松本

自炊するときはサークルで所有している調理器具を使ってカレーなど簡単なものを作ることが多いです。時々おしゃれなパスタとかも…。

カレー作りにはバーナーを使用(左)

小堀

食パンはコスパがいいのでお勧めです。僕はキムチ鍋に食パンを入れます。

服部・松本

…苦笑。

松本

ご当地の名物を結構食べますね。宿泊費や交通費を抑える分、食費に回します。大島だったらべっこう丼や島ずし! 唐辛子醤油(じょうゆ)に白身魚を漬け込んだものです。

べっこう丼(左)と島のりがたっぷり入ったラーメン

――旅を楽しくするために工夫していることはありますか?

服部

ルールをいくつか設定しています。まず、交通手段に制限を設けていて、運賃が高い飛行機や新幹線は使用しません。レンタカーもだめですが、特急やバス、船はOKです。お金をかけずにいかに楽しむか、ということを大事にしています。

小堀

あとは旅行中のSNSへの投稿は禁止しています。せっかくみんなで過ごす貴重な時間なので、旅行中は旅行を楽しむことに集中してもらいます。

(左)2018年の合宿。船は間もなく神津島から新島に到着
(右)新島滞在メンバーが港でお出迎え

吉田

制限を設けることで逆に一致団結して、仲良くなれる気がします。ルールを破ってしまうこともありますが、ルールは守っても破ってもどっちに転んでもネタになるところがありますね(笑)。

――アウトドアや旅行全般で気を付けること、お勧めしたいことはありますか?

服部

アウトドアなので天候は気に掛けています。島の場合、朝晩の気温差は都心より大きいかもしれません。あと、草木が生い茂っている道で蜂に刺されて病院に行った先輩がいたので皆さんも気を付けましょう。

吉田

…。

松本

アウトドアでは道具のメンテナンスが大事だと思います。大島では最後の夜に雨が降って、テントが一つ壊れてしまったんです。それで大きなテントへみんなで避難したらぎゅうぎゅう詰めに…。浸水したテントにそのまま寝続けていたつわものもいましたけど(笑)。サークル活動を通して僕自身も風邪を引かない体になりました。

伊豆諸島には利用料無料のキャンプ場もある

服部

あまりがちがちなスケジュールは組みません。最終的にうまく行けば問題なし!

小堀

そう、予定通りにいかないことも多いし、予定は大まかの方が柔軟に動けるよね。

部室にあるたくさんのアルバム

吉田

あと、写真はたくさん撮っておいて旅行後にSNSで共有します。サークルで昔はアルバムを作成していたようです。振り返るには形にして残す方がいいなと思いつつ、最近はスマホやデジタルカメラで撮りすぎるせいもあって、アルバム作成までは至らず…。

――最後に、島旅の魅力を語ってください。

松本

都心と違って人が少ないのでまったりと、非日常を楽しめます。あとは海鮮を使ったご当地料理が魅力ですね!

小堀

サイクリングしていると、どこを切り取っても絵になってしまうほど景色がきれいです。都心と違って不便なこともありますが、逆にみんなで協力することが増えるので仲良くなりますよ。

服部

毎回記憶に残るのが、船内でみんなとしゃべったり食べたりする時間です。サークル員全員で船に乗るのは1年に1回、この時だけなので。船に乗ること自体も普段なかなかないので新鮮です。

吉田

島にはそれぞれ個性があります。その個性を生かしたアクティビティーができることが島旅の魅力の一つだと思います。また、島に行けば絶対に友人と仲良くなれます。人間関係が深まりますよ!

2019年、大島での集合写真

【公認サークル「旅の会」とは?】
1959年創立の日本全国を旅行するアウトドアサークル。「今しかできない旅をしよう」をテーマに、毎月2回ほど泊まりの旅行に出掛けるが、テント泊などの野宿が基本。長野県上田市(旧武石村)にサークルで山小屋を所有している。大きなイベントとしては、新歓合宿(GW)、300キロハイク(8月)、夏合宿(8月)、春合宿(3月)など。新歓合宿では伊豆諸島へ3泊4日、夏合宿は西日本と東日本を毎年交互に2週間かけて旅する。山小屋の掃除を名目とした春合宿では車使用と宿での宿泊が唯一許される。300キロハイクは大隈記念講堂から山小屋までを5日間全行程徒歩で移動する過酷なイベント。その他にはテントの組み立て方などアウトドアに欠かせない道具の使用方法をレクチャーする装備合宿などがある。Twitter: @wasetabi

(左)長野県上田市にあるサークルが所有する山小屋
(右)2018年、夏合宿で東日本を回った際に訪れた北海道・登別

【旅に出る際は注意しましょう】

長期休暇では旅行はもちろん、さまざまな活動を計画していると思います。活動は自らの責任において行うことが原則ですが、以下の点に十分留意してください。

  • 海外に渡航する際の注意事項
    外務省の海外安全ホームページにて最新の危険情報を確認しましょう。また、渡航先の感染症発生状況とその地域で必要とされる対策については、厚生労働省検疫所Webサイトなどで確認してください。また、滞在先の緊急情報などを受信する「たびレジ」の登録も有効です。
  • 飲酒をする際には、十分な注意と配慮を!
    未成年者の飲酒は法律で禁止されています。イッキ飲みや飲酒の強要、自ら進んで過度に飲酒することも絶対にしないでください。なお、飲酒が原因によるいかなる事故も早稲田大学学生補償制度(傷害補償)の補償の対象とはなりません。
  • 車両(二輪・四輪)の運転には気を付けましょう
    車両(二輪・四輪)の運転には気を付けてください。特に、日頃運転していない人が運転する場合は、事故が発生しやすいため、十分に注意が必要です。
  • 活動状況に応じた任意保険に加入しましょう
    旅行中のけがや疾病などの医療費をカバーする保険へ加入しましょう。特に海外においては日本と医療制度が異なるため、医療費が高額となる場合があります(参考:株式会社大学生協保険サービス)。
  • 公認サークルは「合宿・遠征届」の提出をお忘れなく
    公認サークルで合宿や遠征などを行う際は、必ず出発の1週間前までに「合宿・遠征届」を学生部学生生活課に提出してください。夏休み期間中の開室時間は、7月下旬頃に学生部Webサイトにてお知らせします。

その他の詳細はこちらから確認してください。

【次回特集予告】7月15日(月)公開「DSセンター特集」

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/weekly/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる