Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

創部100周年ラグビー蹴球部 早慶・早明戦で「憧れの早稲田」取り戻す

新たな歴史を目に焼き付けよう―早慶・早明戦は秩父宮ラグビー場で
11月23日(祝・金)・12月2日(日)開催

1918年11月7日に創部し、2018年に100周年を迎えたラグビー蹴球部。今年から新たに相良南海夫監督が指揮を執り、スローガン「Moving」を掲げる中、秋の関東大学対抗戦では開幕4連勝を飾りました。11月4日(日)に行われた帝京大学戦では惜しくも敗れたものの、そこで見つかった課題を克服すべく日々練習に励み、次の試合へと気持ちを切り替えています。

今回の特集では、相良監督と主将の佐藤真吾選手(スポーツ科学部4年)、2019年ラグビーワールドカップ(W杯)の代表候補として学生で唯一選出された齋藤直人選手(スポーツ科学部3年)の3名に対して、10月に行ったインタビューをお届けします。これまでの戦いを振り返るとともに、11月23日(祝・金)の早慶戦、12月2日(日)の早明戦への意気込みを語ってもらいました。創部100周年、W杯日本開催前年という大事な年に、大学日本一、『荒ぶる』(※)へと突き進むチームを、秩父宮ラグビー場で応援しましょう!

(※)大学日本一を決定する競技大会「大学選手権」で優勝したときにのみ歌う、早稲田大学ラグビー蹴球部の部歌。

監督就任1年目「絶対に負けないというプライド、目指すは『ディフェンスのラグビー』」

相良 南海夫(さがら・なみお) 早稲田大学高等学院卒業後、1988年早稲田大学政治経済学部へ入学。1991年度には主将としてチームをけん引。卒業後は三菱重工相模原に進み、2000年から同監督となり、2006年度にトップリーグ昇格を果たした。2018年から早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

相良 南海夫(さがら・なみお) 監督
――今年2月、創部100周年という節目に就任されました。ここまでのチーム状況、手ごたえはいかがですか?

夏合宿ぐらいから、私の目指す「しっかりディフェンスをするラグビー」が少しずつできるようになってきました。よく選手に言っているのが「一歩一歩階段を上っていこう」と。その意味では、後戻りするようなこともなく着々と進んで来ているかな、という実感はあります。

また、今年は創部100周年ということで、100年の歴史を振り返るDVDをOB会に制作していただきました。その映像を見たあとの学生たちが、口には出しませんがちょっと変わったかな、という印象を持っています。その“意識の変化”にも期待しています。

――この秋の戦いでキーになる選手、期待している選手は誰でしょうか?

もちろん、試合に出る全員に期待していますが、その中でもスクラムハーフの齋藤直人、スタンドオフの岸岡智樹(教育学部3年)のハーフバックスの二人ですね。彼らがゲームを組み立てるポジションになるので、やはり鍵になってくると思います。特に齋藤は、日本のスクラムハーフの中でもゲームをコントロールする力はトップクラスのプレーヤーです。また、前後半80分という長い試合時間の中でもフルに力を発揮できるフィットネスの強さも魅力ですので、どのゲームであってもその力を最大限に出し切ってほしいですね。

――早慶戦、早明戦にはどのような意識を持っていますか?

私自身、高校は学院、大学も早稲田出身ですから、高校時代から慶應さんとは定期戦があり、ずっと「絶対に負けられない相手」でした。監督としてもやはり、負けちゃいけない、という気持ちがあります。また、早明戦は「重戦車明治」vs「揺さぶりの早稲田」と形容されますが、その言葉通り、お互いの持ち味を120%出し切る試合ができたらいいなと思っています。

――その先には当然、「大学日本一」という目標があると思います。日本一になったときにだけ歌う部歌『荒ぶる』を10年ぶりに聞きたい、というファンも多いと思います。

当然それが目標であり、その実現のために一日一日積み上げて、一戦一戦勝っていくしかないという話を選手にはしています。

――あらためて、早稲田のラグビーとはどんなものでしょうか?

絶対負けないというプライド、こぼれている球に対して相手よりも先に反応できるかという際の勝負…。そこだけは日本のどこのチームにも負けないというのが早稲田のラグビーじゃないかなと。そのことは、折に触れて学生たちに話しているつもりです。

その上で、今年目指すのは「ディフェンスのラグビー」です。とにかく前に出続けて、相手の攻撃を激しいぶつかり合いで食い止めて、守り切った先にボールを奪い返して得点するというエキサイティングなシーンをできるだけたくさん作っていきたい。何度でも前に出続ける、そういう姿をお見せできればと思います。

頼れる主将「チームスローガン『Moving』をもっと体現したい」

11月4日関東大学対抗戦、帝京大学戦(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

スポーツ科学部 4年 佐藤 真吾(さとう・しんご) 主将・フランカー 本郷高等学校出身
――創部100周年という節目であり、監督も変わって迎えた今シーズン。キャプテンとしての重責も大きいのではないでしょうか?

早稲田ラグビーが今まで継続してきた歴史の重みをあらためて感じます。ただ、100周年だからといってやるべきことが変わるわけではありません。プレッシャーは感じつつも、あまり意識しないようにはしています。また、監督からは「自主性のある学生主体のチームを作ろう」と言われていますので、普段からコミュニケーションを取り続けて、何が良くて何が悪かったかを話し合えるチームになってきたかなと思っています。

――今季のスローガン「Moving」も学生たちで決めたと聞きます。スローガンに込めた思いや狙いを教えてください。

「Moving」には三つ意味があります。一つは今年のラグビーのチームテーマである、グラウンド中を動き続ける。もう一つはラグビーを通じて感動を与える、ということ。最後の一つはラグビー以外のところでも一人一人が主体性を持って動き続けよう、というものです。実際、去年に比べて全く違うレベルで動き続けていますので、チームスローガンを体現できているのかなと感じます。僕自身、キャプテンとして、この「Moving」をもっと体現できる選手でありたいと思っています。

――早慶戦、早明戦への意気込みを教えてください。

早慶戦に関しては、僕らの代は1年生のときの「新人早慶戦」でも、下馬評では絶対に負けるだろうと言われましたが、チーム一丸となってやるべきことを徹底することで勝つことができました。そのときの喜びを全員で覚えているからこそ、慶應に対しては絶対に勝たなきゃいけないというマインドを持っています。自分が入学してから秋の対抗戦では毎年勝っていますので、今年も負けたくありません。

早明戦ももちろん同じですが、観客数という意味では、早慶戦以上の大きな舞台です。どの試合よりも特別なモチベーションを全員が持っていますし、去年は負けていますので、今年はリベンジしたいという思いが強くあります。

――その先には、10年ぶりの大学日本一と『荒ぶる』斉唱をラグビーファンは期待しています。

もちろん『荒ぶる』は目標にしていますし、早稲田が勝たなければラグビーは盛り上がらない、という思いもあります。今年は夏の練習試合で、大学選手権9連覇中の帝京大学に勝てたこともあり、周りからの期待の目を今まで以上に感じますし、僕ら自身も手応えを感じているシーズンです。もちろん、9年間勝ち続けている帝京大学はそう簡単に倒せる相手ではありません。常にチャレンジャーという立場を忘れずに、大学選手権の最後の試合まで気を抜かずにひたむきに頑張っていきたいと思っています。

ラグビー界期待の星「小・中学生が憧れてくれるような強い早稲田を見せたい」

9月23日関東大学対抗戦、成蹊大学戦(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

スポーツ科学部 3年 齋藤 直人(さいとう・なおと) スクラムハーフ 桐蔭学園高等学校出身
――今年、目指しているのはどんなラグビーでしょうか?

チームとして「Moving」というテーマを掲げ、全員が動き続けることを意識しています。今のところ、アタック面においても、またディフェンス面においても常に15人が考えて動き続けて、スローガンを具現化できています。まだまだ成長しなくてはいけない部分もありますが、どの試合もテーマを持ってしっかり臨めていますので、一歩ずつ成長できているかなと思います。

――早稲田大学での活動以外でも、最近の齋藤選手は日本代表合宿に呼ばれたり、サンウルブズ(※)の練習に参加したりと活躍しています。そこで身に付けたこと、学んだことは何でしょうか?

自分で言うのもなんですが、かなり控えめな性格だと思っています。これまで、学外ではなかなか自分を出せずにいたのですが、日本ラグビーを代表する方々から「もっと自信を持っていい」という話をいただきました。そして、その自信を持つため、いいプレーをするためには「準備が大切」ということを、日本代表やサンウルブズでの経験を通して学ぶことができました。そのことは早稲田に戻ってからも意識しています。アップの段階からちゃんとステップを踏んで準備したり、練習前のストレッチ一つにしても入念にやる。こういったことを日々しっかりと実行していくことで、結果として準備の大切さがチームにも伝わればいいなと思っています。

(※)ラグビーの国際大会「スーパーラグビー」に参加している日本のチーム。同大会にはニュージーランド・オーストラリア・南アフリカ共和国・アルゼンチン・日本の5カ国、計15のクラブチームが参加しているが、日本からの参加はサンウルブズのみ。

――日本代表入りやW杯なども目標としてあると思います。

日本代表になりたいというのは自分でも思っていますが、そのために何ができるかと言われたら特別なことはありません。大学での目の前の一戦で自分のベストなパフォーマンスをするために、一日一日を大事にして少しでも成長できるように努力していきたいです。

――「自分のこんなプレーを見てほしい」という点を教えてください。

まずはフィットネスの部分で80分間動き続ける、質の高い動きをし続けるところです。また、スクラムハーフは一番ボールに触れる機会が多く、ゲームを動かすポジションなので、ゲームコントロールの部分、特に速いテンポでの球さばきや展開に注目してほしいです。

――これから早慶戦、早明戦という注目度の高い試合が続きます。どんな意識を持って臨むのでしょうか?

今年に関しては100周年という節目の年でプレッシャーも多少はありますが、それ以上に「100年の伝統の重み」「100年間のOBの方たちの期待」を力に変えて臨みたいと思っています。特に、早慶戦や早明戦は大学の歴史・伝統を背負っての戦いです。応援に来てくれる皆さんにも、その会場の雰囲気も試合会場で感じていただけたらと思います。

早慶戦・早明戦は、自分にとってもラグビーや早稲田というものに憧れを抱いたきっかけです。なぜ憧れたかといえば、早稲田が強かったからです。自分も今の小・中学生の世代が憧れてくれるような、強い早稲田を見せられるよう、体を張って頑張りたいですね。

伝統回帰の新ジャージで挑む

関東大学対抗戦が開幕する直前の9月4日、早稲田キャンパス大隈記念講堂小講堂にて、ラグビー蹴球部の新ジャージが披露されました。新ジャージのコンセプトは、創部100周年を迎えての「原点回帰」。幅広い世代のファンの方々に親しんでもらえるデザインを目指したとのことで、伝統的な「エンジ」「クロ」のボーダー柄を採用。さらに襟の「シロ」を合わせた3色はバランス良く配色されています。背番号もシンプルなフォントを使用しており、全体的にクラシカルなデザインとしたのが特徴です。観戦の際は、新ジャージにも注目してください!

秩父宮ラグビー場に応援に駆けつけよう!
■試合日時
【早慶戦】 11月23日(祝・金)14時キックオフ@秩父宮ラグビー場
【早明戦】 12月 2日(日)14時キックオフ@秩父宮ラグビー場
■チケット発売
両試合とも、早稲田キャンパス17号館生協ライフセンターで発売中(早慶戦は11月22日(木)頃、早明戦は11月30日(金)頃まで)

取材・文:オグマナオト
2002年、早稲田大学第二文学部卒業。Twitter:@oguman1977

【次回特集予告】11月26日(月)公開「読書特集」

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