Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

【ANA編】人気企業の人事担当者に聞く ― 学生は一体、何を見られているのですか?

就職活動において、企業は学生のどこに注目しているのか? 多くの学生が気になるところでしょう。先週、『早稲田ウィークリー』の人気コーナー「キャリ活!」でも「内定を出したい学生はどんな学生?」で住友商事の人事担当者にその採用基準などを説明していただきました。今週はさらに、毎年の新卒大学生の就職人気ランキングなどに名を連ねる企業の中から、航空会社「全日本空輸株式会社(ANA)」と明治グループの薬品会社「Meiji Seika ファルマ株式会社」の2社の人事担当者に話を聞きました。早稲田ウィークリーは今後も、不定期で人気企業の人事担当者インタビューを紹介していく予定です。

 「『こうすれば受かる』ということに惑わされないで」

全日本空輸株式会社(ANA)

【グローバルスタッフ職(事務)(※総合職)採用担当】人財戦略室ANA人財大学 二川 恒平(ふたがわ・こうへい)さん

【客室乗務職採用担当】人財戦略室ANA人財大学 石井 彩子(いしい・さえこ)さん

どのような学生・人材を求めているのですか?

二川 恒平さん

二川 恒平さん(以下、二川さん)
われわれの会社は2機のヘリコプターからスタートした純民間の企業ですので、常に挑戦者としての気概を持っています。時代の波にもまれながら挑戦し、国内線しか飛べなかった会社が国際線にも進出し、国内線・国際線共に売上高・旅客数で日本1位になりました。今は「世界のリーディングエアライン」を目標に掲げていますので、グローバルスタッフ職(事務)も、将来経営や職場のマネジメントを担う職種として何事にもチャレンジングな方、どこでもリーダーシップを発揮できる“人財”を求めています。

面接で学生が注意するべきことは何でしょう?

石井 彩子さん。2007年早稲田大学人間科学部卒。元応援部副主将(チアリーダーズ責任者)

石井 彩子さん(以下、石井さん)

どの企業も共通だと思いますが、「こうすれば受かる」ということに惑わされず、自分の考えや思いを大切にしてほしいです。私は幼少の頃から客室乗務員を目指したわけではなく、航空業界に疎い中での就職活動中に「面白そう」と思い、客室乗務職を目指すようになりました。面接は、技術的にどう言うかでなく、「今までの経験で感じたことを伝える」ということをモットーにしました。

それぞれの職種の特徴を教えてください。

二川さん
客室乗務職は仕事内容をイメージしやすく、子供の頃からの夢として志望いただく方も多いです。ですが、そうでない方にも社会人として働く際の選択肢の一つとしてぜひ関心を寄せていただきたいです。

石井さん
「客室乗務職といえばサービス」というイメージが強いかもしれませんが、私たちは空の安全を守るという「安全第一」の視点を常に持ちフライトに臨んでいますので、学生の皆さんにもそれを知っていただけたらと思います。また、キャリアを重ねるとフライトの中で仲間をまとめることなど、職能領域は多岐にわたります。ワークライフバランスの点においても、結婚して子供が生まれても、仕事と両立し定年まで続けられる仕事です。

二川さん
一方、グローバルスタッフ職(事務)の業務は大きく分けて三つの領域があります。コーポレート領域では法務や人事など会社の基幹部門の運営を担い、オペレーション領域では日々のフライトが安全、快適、定時に運航できるように努力しています。そしてビジネス領域では、新規路線の開拓や、需要と供給に合わせた価格の設定、販促活動や航空機の購入に至るまで、業務内容は多岐にわたります。適性や希望を考慮して異動を重ね、将来はエアライン全体のプロフェッショナルになるのがグローバルスタッフ職(事務)の醍醐味(だいごみ)です。

われわれは安全が第一。入社年次の垣根なく、ベテランの方にも、アサーション(自分と相手を大切にする表現技法)を重んじつつ「これは違うのでは」と若手社員が言いやすい雰囲気を作っています。「安全に絶対は無い」と肝に銘じ、できる限り完璧に近づけるよう心掛けています。

ANA の強みはどのようなところですか?

ヘリコプター2機という小さな純民間航空会社「日本ヘリコプター輸送株式会社」として始まった全日本空輸株式会社(写真は同社Webサイトより)

二川さん
世界のリーディングエアラインを目指す上で、大切なのは日本らしいサービス。単なる和食の提供ではなく、日本のおもてなしの心を大切にしています。また急激に需要が拡大している外国籍のお客さまに対して、認知・サービス向上を図るため、外国籍の方も積極採用し、ダイバーシティに富んだ組織づくりに取り組んでいます。

石井さん
外国籍のお客様は乗り継ぎだけで、日本に入国されない方も多いので、ANAの機内で日本の良さを伝えられるよう心がけています。丁寧さ、礼儀正しさ、清潔なところなど、日本のクオリティーのすばらしい点はたくさんあります。ANAの海外ベースCA(客室乗務員)も、日本らしいサービスとは何かを考えてもらいながら、全員一丸となってサービス向上に努めています。

最後に、学生に伝えたいことを教えて下さい。

全日本空輸株式会社Webサイトより

二川さん
積極的にコミュニケーションを取ろうとする意志のある人であれば、語学力は後からついてきます。前向きなモチベーションが、人と人とをつなげ、新しいビジネスを生み出します。ですので、自分で掲げた高い目標に対していかにモチベーションを持って取り組んできたのか、そういった点を面接では伺いたいです。今努力なさっていることを、自分を信じて極めていただき、その経験を自分の言葉で伝えてほしいと思います。

石井さん
語学は入社後の会社のサポートが充実しています。実際に、私も留学経験はありません。いろいろな方に会い、人と人をつなぐ仕事をしてみたい方を応援する風土がANAにはあります。ANAに対して「お客様」としてだけではなく「働く職場」として興味を持っていただけるとうれしいです。

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