Waseda Weekly早稲田ウィークリー

コラム

大学教授と似た職業

大学教授と似た職業は何か。それは、ずばり、落語家である。まず、どちらも、大勢の前で長時間にわたって、ひとりで話をする商売である。最近は、凝ったパワーポイントやビデオというような「鳴り物」が入ることもあるけど、ほとんどしゃべることだけで観客をひきつけなければならない。話がつまらなければ、観客はすぐに寝る。ホント最近の客は、遠慮も恥らいもなく、グーグー寝る。それで、こちらが寝させないよういろいろ「くすぐり」を入れるところもよく似ている。どちらも、時間がきたら話をきりあげて、高座からさっさとおりなければならない。それから、同じネタを、違う観客相手に何度も繰り返して話すところも、実にそっくりである。

大学教授にも、落語家と同じようにいろいろなタイプの人がいる。もちネタは少ないけれども、ひとつひとつをとことん極めていく先代桂文楽タイプ。反対に、ぶっつけ本番でも客を魅了しちゃう、天才肌の志ん生タイプ。そのほかにも、古いネタを掘り起こして現代へ適用しようとする米朝のような人。地味だけどクロウト受けする仕事をする八代目可楽みたいな人。ウケればいいじゃんと割り切る初代三平。・・・などなど、どのセンセイがどのタイプかを考えていくと、結構面白い。

「落語なんて、ただの娯楽にすぎない、学問のためにある大学の授業と同じにするな」などと、野暮なことを言ったらいけない。落語にも、歴史物や人情話のように、ためになる話がいっぱいある。一方、ほとんど自己満足でしかない、つまらない大学の講義も、残念ながら、たくさんある。

(K)

第1040回

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