Waseda Weekly早稲田ウィークリー

コラム

「なにかしながら」が性に合う

商学学術院教授 嶋村 和恵(しまむら・かずえ)

商学学術院教授。早稲田大学商学部卒業、同大学院商学研究科博士後期課程単位取得。専門は広告論。

所属する書塾生による書展「樂書会書展」入り口

昔から一つのことに集中するより、「なにかしながら」が好きでした。近頃の学生に言わせれば、「オンとオフの切り替えがはっきりしている」のが望ましいらしいので、切り替えられない私は、どうにもだめな人ということになります。趣味とまでは行きませんが、知人の紹介で2年前から「書」を始めました。以前から時間ができたらやってみたいと思っていたのに、きっかけがなかったのです。始めてみると毎年書展があり、夏合宿もありで予想以上に大変なことが分かりました。初心者なのに立派すぎる師匠についてしまい、実力が追い付かない問題もあります。

大学院生時代に履歴書の趣味欄に「篆刻(てんこく)」と書いていたことがありました。篆書(※)ではんこを彫るのが魅力的で、入門書を読んでの独学でしたが、人に頼まれて蔵書印なども作り、自己満足していました。このときの漢字への興味が書につながったということです。

※秦代以前に使われていた書体のこと

自作の篆刻。左から「和恵」、「早川氏蔵書印」、「充実」

お気に入りのジャニス・ジョプリンとジョー・コッカ―のレコード

書や篆刻も、集中して取り組んでいるわけではなく、テレビをつけていたり音楽を流していたりしないとむしろできない性格の私です。「ながら」行動のルーツは小学生時代からかもしれません。小学生時代の私は、テレビをつけたまま宿題をするテレビっ子でした。『ザ・ヒットパレード』とか、『シャボン玉ホリデー』などの音楽バラエティーがお気に入りでした。音楽番組でジャニス・ジョプリンを知り、なにか惹かれて彼女のレコードをすり切れるほど聴いていましたが、彼女はあっという間に他界してしまいました。高校、大学時代もアメリカのポップスを中心に乱読ならぬ乱聴して過ごしました。もう一人好きなシンガーを挙げるとすれば、映画『ウッドストック』で初めて見たジョー・コッカーです。

オースティンのダイナー「Threadgill’s」にて。壁にはジャニスの写真が飾られていました

2001年に特別研究期間をいただいたとき、滞在先にテキサス大学オースティン校を選んだのは、ジャニスの出身地がテキサス州ポートアーサーであったことと無関係ではありません。彼女は同大学に在籍していたこともあったそうで、オースティンの地元の人が食事するダイナーに、写真が飾ってありました。オースティンの町をジャニスの音楽を聴きながらドライブするのは、不思議な感覚でした。

立派な趣味は生涯持てそうもありませんが、オンとオフを切り替えずに、なんとなく楽しく過ごしていてもいいんじゃないかと思っています。研究室で仕事しながらiPodで約2000曲をシャッフルして、その日の気分にあった曲が再生されるとなんだかうれしい、そんな生活です。

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