私は若い皆さんに大いに期待している。皆さんは「最近の若者は…」などと批判されることが多いかもしれないが、それら若い世代に対する批判の殆どは単なる老人の戯言である。若者批判をする老人も、きっと自分が若者だった頃、更に上の世代に批判されてきたはずである。そして、いつの時代も正義は若者の側にある。その証拠に、新しい時代を作ってきたのはいつだって、その時々の若者だったではないか。当然、これからの時代を作っていくのは、現代の若者である皆さんしかいない。だからこそ、私は若い皆さんに大いに期待している。
現在、少子高齢化やグローバル化、科学技術の急速な発達により世界は劇的な変化を迎えている。私が若者だった頃に比べ、ずっと厳しい時代がきているのかもしれない。しかし、変化に富んだ時代はきっと面白い。皆さんには大いに活躍してもらいたい。もちろん、皆さんを丸腰でこの変化の渦に投げ込むつもりではない。私には(ほんの僅かではあるが)積み重ねた知識と経験がある。欲しい知識・経験は全て皆さんに差し上げよう。出し惜しみはしない。皆さんは、私と同じ失敗や回り道をする必要は無い。皆さんは、私を含む過去の若者の知識を利用し、手っ取り早く時代の先端まで進み、自由な発想と行動力で、まだ誰も知らない新しい時代を切り開いて欲しい。
そんな風に思いながら、私は授業を行っている。私の授業が無駄かどうかは皆さんの判断に任せよう。若い皆さんの判断が常に正しい。
(S)
第1032回