Waseda Weekly早稲田ウィークリー

コラム

何でもネットでいいの?

「早稲田ウィークリー」も、昨年4月からWeb上でだけ発行されている。学内随処(ずいしょ)のラウンジに置かれていた紙の「ウィークリー」に出会えなくなってから、私は読者ではなくなった。かく言う私も、日常的にネットを利用しているので、それの便利さは分かっている。例えば、電車の接続とか天気予報とかのような断片的な情報を手に入れるのには便利だし、それで十分だ。

しかし、しっかりと覚えて自分の血となし肉としなければならないような事柄については、ネット上で見たり読んだりするだけでは不十分だと思う。紙媒体を手に取りつつ学ぶのと画面上で学ぶのとでは、身につく効率に倍以上の差があるという記事を読んだことがある。少なくない学生諸君が教室内で片時も手放すことができないスマホの利用は、ラインなどのSNSが中心のようだ。「チャット」とか「ツイッター」とかというSNS系の言葉が示しているように、ネット上の世界はかぎりなく「話し言葉」の世界に近いのだろう。

しかし、人類史上で「話し言葉」だけの時代には、論理的な思考がしにくいので文化は深まらなかった。活版印刷の普及により文字の資料を人々が手軽に活用できるようになって、社会は爆発的に進歩したのだ。無文字社会で暮らしたことのある人から聞いたことだが、そのような社会では正確な学びや約束が成り立たないそうだ。

大学生たる者、「ツイッター」という便利なツールを発明した人たち自身は書物を使って勉学することで新たな技術を開発できたということを忘れないでおきたいものだ。

(KY)

第992回

 

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