Waseda Weekly早稲田ウィークリー

コラム

今はなきあの風景―キャンパスの変貌② 図書館の変遷―東京専門学校図書室からWASEDAの図書館へ

大学史資料センター 助手 高橋  央

現在蔵書数500万冊以上を有する早稲田大学図書館は、日本有数の図書館として国内外の多くの来館者に利用されている。この図書館の歴史は学校創立と同時にスタートして今日に至っている。

【写真①】講義棟。2階の一室が図書室であった

今から130年前の1882(明治15)年10月21日、小野梓の「祝開校」の演説のもと開校された東京専門学校は、木造2階建の講義棟(後のグリーンハウス)と、2棟の寄宿舎をもって誕生した。講義棟2階の8畳の一室が図書室とされ、書棚二つに図書が配架された【写真①】。1889(明治22)年5月に大講堂が竣工すると、講堂の1階に図書室は移転された【写真②】。そして1902(明治35)年10月、東京専門学校が早稲田大学と改称された月に図書館落成式が挙行された。こうして早稲田大学図書館が誕生した【写真③】。また蔵書の充実においては、学生、講師など有志による同攻会が図書を購入・寄贈し、大きな力となった。

【写真②】1889(明治22)年落成の大講堂、1階が図書室であった

【写真②】1889(明治22)年落成の大講堂、1階が図書室であった

1902(明治35)年に初代早稲田大学図書館長に就任した市島謙吉(春城)は、在任中の15年間を通して図書資料の収集・制度の整備・館蔵資料による展覧会など精力的に活動した。図書館蔵の国宝『礼記子本疏義』『玉篇』も市島館長時代に宮内大臣を歴任した田中光顕から寄贈されたものである。

1925(大正14)年10月、新図書館が落成した(現在の2号館)。内藤多仲、今井兼次の設計による鉄筋コンクリート造りで、正面階段に横山大観・下村観山作の大作「明暗」があり、今も来館者を迎えてくれている。蔵書数も増加し、創立50周年を迎えた1932(昭和7)年には35万冊余に増加した。

【写真③】1902(明治35)年落成の早稲田大学図書館

【写真③】1902(明治35)年落成の早稲田大学図書館

アジア・太平洋戦争の開始は図書館にも深刻な影響を与えた。特に1945(昭和20)年には相次ぐ空襲からいかにして図書を守るかが重大な課題であった。6月以降図書の疎開作業が開始されたが、間もなく終戦となった。

1949(昭和24)年4月、新制早稲田大学が誕生した。その後大学進学率の上昇に伴う学生数、また蔵書の増加は、さらなる新図書館建設の声を高め、1982(昭和57)年の創立百周年に伴う記念事業として、1991(平成3)年4月、現在の総合学術情報センターが開館された。現在までの時を経て、東京専門学校の図書室は、世界へ通じるWASEDAの図書館となった。

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