男女共に人気の公務員。スペシャリスト型? ジェネラリスト型? 自分に合った職種を見つける
早大生の卒業後の進路の一つに「公務員」という選択肢があります。例年、教員も含めると卒業生の約1割が「公務員」として巣立っていきます。その内訳を見ると、国家公務員が約3割、地方公務員が約7割となっています。また、女性の割合が4割を超えており、性別に関係なく魅力的な進路であることが分かります。なお、早稲田大学における国家公務員試験の合格者数は、総合職・一般職共に、私立大学では例年1位の実績を挙げています。
今回は、キャリアセンターが提供する、公務員志望者を対象としたイベント情報などを紹介するとともに、「公務員という仕事」に迫ります。
公務員志望者必見! 【キャリアセンターのイベント情報(2018年度)】
キャリアセンターでは、公務員志望者を対象に、さまざまなイベントを提供しています。一部を除き、低学年からの参加も可能ですので、少しでも興味・関心がある方は積極的にご参加ください。
※イベント開催の有無・日程・会場などの最新情報は、キャリアセンターWebサイトでご確認ください。
●キャリアセンター主催●
日時 | イベント |
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【開催済み】 |
公務員志望者向け模擬面接講座(体験編) ~2018年度公務員志望者対象、本番さながらの模擬面接【事前申込制】 |
7月14日(土) 12:20~17:00 |
公務員学習スタート講座★ ~公務員志望者(国家公務員総合職・一般職、地方公務員)向け学習の始め方・試験対策 |
10月中旬(土) 13:00~16:15 |
教員キックオフガイダンス★ ~2019年度教員志望者向け試験対策 |
11月21日(水)・22日(水) | 公務員(国家・地方)内定者懇談会 ~2018年度の公務員試験に合格した学生有志が、どのように試験対策をしたか、なぜその団体を志望したかなどを後輩に伝授 |
12月10日(月) | 公務員(国家・地方)学内業務研究講座 東京都・特別区・横浜市★ |
12月14日(金)・ 17日(月)・ 18日(火)・ 19日(水)・ 20日(木) 予定 |
公務員(国家・地方)学内業務研究講座 中央省庁・県庁・政令市 ~官公省庁約40団体、県庁など15団体が参加予定。 各団体がブースを設け、組織・制度、職務内容、仕事のやりがいを説明。 早大生向けで少人数での聴講、質疑応答が可能 |
12月21日(金) 予定 |
中央省庁・都県庁・市の技術系職員志望者向け学内業務研究講座 |
2019年 2月28日(木) 予定 |
公務員志望者向け面接対策講座(講義編)★ ~2019年度公務員採用試験受験予定者対象、面接の重要性、評価ポイント、準備、官庁訪問の概要など |
●官公庁&キャリアセンター共催●
日時 | イベント |
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10月中旬 | 国際公務員になるには★ ~(外務省国際機関人事センター)国際公務員になるための要件や素質、やりがいについての説明・講演 |
11月予定 | 霞が関特別講演会 ~(人事院主催)国家公務員志望者向け講演会 第一線で活躍する行政官による、自らが取り組んでいる政策課題や仕事の魅力等についての講演 |
11月予定 | 女性のための霞が関特別講演会 ~各府省の行政官が重要な政策課題について講演し、併せて女性の立場から公務の魅力や勤務の実情を講演 |
11月予定 | 東京都女性職員キャリア研究セミナー ~女性の働き方をテーマに、女性職員による講演、パネルディスカッション、質疑応答など |
2019年 1月予定 |
東京都技術職研究セミナー ~技術職の仕事、人事制度、福利厚生、試験制度の紹介や体験談、質疑応答など |
2019年 3月予定 |
東京都技術職員フォーラム ~技術職員の仕事について分野ごとに詳しく説明 |
2019年 3月予定 |
中央省庁セミナー ~(人事院主催)各省庁の業務内容について詳しく説明 |
★の付いた講座などは、Course N@vi(キャリア・就職支援講座)での視聴が可能(開催前は前年度版)です。
そもそも公務員とは?
公務員は大きく分けると「国家公務員」と「地方公務員」の2種類があります。いずれも憲法(第15条)の定める「全体の奉仕者」として勤務するものですが、国家公務員は国全体に関わる業務を行うのに対し、地方公務員は自治体で住民サービスなどの業務を行います。
国家公務員には、国の行政機関で広く働く、いわゆるジェネラリスト型の職種と、特定の業務や機関に従事するスペシャリスト型の職種とに分けられます。ジェネラリスト型の職種に就くには、人事院が実施する「総合職」や「一般職」の試験を受けます。また、スペシャリスト型の職種に就くには、人事院もしくは立法機関、司法機関が実施する試験を受けます。
スペシャリスト型の例としては、「外務省専門職員」「国税専門官」「航空管制官」「財務専門官」「衆議院事務局職員」「参議院事務局職員」「国立国会図書館職員」「裁判所事務官」などがあります。人事院のWebサイトには、国家公務員の紹介、説明会やセミナーの情報、採用情報、試験情報、働いている方のメッセージなどが掲載されており、ガイドブック(総合職向け、一般職向け、女性向け、技術系職種向け)や、パンフレットもダウンロードすることができます。国家公務員に興味がある方は、まずは人事院や各機関などのWebサイトをチェックしてみてください。なお、国立大学法人などの職員については、地区ごと(全7地区)に国立大学法人などが合同で実施する試験を受けることになります。
地方公務員には都道府県職員、各市区町村職員、警察官・警察職員・消防職員などがあります。地域密着型で、住民に近い立場で住民の意見を聞き、住民が暮らしやすい生活環境を作る仕事をしていきます。地方公務員の試験は各自治体がそれぞれ行っているため、試験の種類は多岐にわたります。
公務員の仕事は、U・I・Jターンを希望する場合の大きな選択肢の一つですが、国家公務員として地方で働くことも可能です。例えば、国家公務員の一般職試験(大卒程度試験)「行政」の区分は全国を9地域に分け、その地域に所在する官署採用を対象として、地域別の試験が実施されています。その他詳細については、人事院のWebサイトなどで確認してください。
キャリアセンターに届いたパンフレット・採用試験の受験案内などは、戸山キャンパス学生会館(30号館)3階のキャリアセンター公務員資料コーナーで配布しています。また、セミナー・説明会などの案内は、キャリアセンターおよび早稲田キャンパス6号館1階の「C Space早稲田」にて随時掲示しています。ぜひ有効に活用してください。
どうすれば公務員になれる?
公務員試験は、ほぼ全ての試験において年齢の上限や学部卒・大学院卒などの受験資格要件があります。また、受験に際しては、募集要項の公告後、指定された受付期間中に申込書を提出する必要があります。1次試験として筆記試験が、2次試験として人物試験が課されます。国家公務員試験では2次試験に論述などの筆記試験も課され、2次試験合格(候補者名簿に記載:3年間有効)後も官庁訪問などの各省庁などで行われる採用面接を通過しなければ、国家公務員になることはできません。例年、採用予定者数は国家公務員試験合格者数の4、5割程度となっています。試験の内容などの詳細については、人事院や各機関、各地方自治体などのWebサイトや受験案内で確認してください。
公務員試験においても、民間企業と同様、人物試験(面接)を重視する傾向が顕著に見られます。なぜなら、公務員こそ多様な国民(住民)のニーズを聞き、民間企業などと組み、仕事をしていかなければならないからです。「なぜ、公務員なのか」「なぜ、国家公務員総合職なのか」「なぜ、この自治体なのか」「この組織で何がしたいのか」を問われるのはもちろんのこと、「あなたはどんな人なのか」「求める人物像と一致する人なのか」が問われます。難関の筆記試験に合格する能力を有した上で、熱意があるか、行動力があるか、創造力があるか、「一緒に働きたい」と思えるような人柄なのか、人物試験(面接)では人間力が問われています。
公務員の仕事を体験してみよう
「公務員の仕事はどういうものか?」「自分に向いているのか?」「やりがいを感じられるのか?」など、頭で考えているだけでは分からないことがたくさんあります。そんなときは、公務員の仕事を現場で体験できるインターンシップに参加してみましょう。
キャリアセンターでは、中央省庁や地方自治体など、行政機関でのインターンシップを多数紹介しています。夏季インターンシップの募集は、例年5月から6月末までがピークとなっていますが、通年や春季などに実施するプログラムもあります。どのようなプログラムがあるのか、キャリアセンターWebサイトのNews欄やキャリアセンターなどで配布している「インターンシップの手引き」「インターンシップ報告書」でチェックしてみてください。
なお、行政機関でのインターンシップ実施にあたっては、行政機関と大学は協定書・覚書を交わします。そのため、大学を通さずに行政機関のインターンシップに参加することはできません。また、協定書・覚書を交わすことができない行政機関のインターンシップには参加することができませんので注意してください。