2024 年 6 月 5 日(水)に開催いたしました「教えて!こころの 110 番 〜新生活編〜」についてご報告いたします。
今年度は、年間においてほぼすべての活動がコロナ前と同規模に全面再開する年であり、新歓をはじめここ数年において学内が一番の活気にあふれています。一層多くの人と交流できる機会の増加に心を躍らせている学生もいる一方で、慣れない新生活や不特定多数の人とのコミュニケーションにストレスを抱えている学生も少なくありません。
本イベントでは、そのような学生に、学内にある悩み相談窓口に加え、いつでもどこでも実践できるストレス軽減法やリラックス方法を紹介し、本イベント自体をすべての学生の“こころの拠り所”として活用してもらうことを目的に実施しました。また、2023 年度ワセ会議での提案に基づき今年度は休学中の学生といった、現在大学とのつながりが薄い層も含めた「すべての学生」が気軽に参加できるようにオンライン併用
のハイブリット形式で開催しました。
具体的な内容を紹介いたします。
1. 石井映美さん [早稲田大学教授・保健センター常勤精神科医、精神保健指定医、医学博士]
石井さんには、精神科およびメンタルクリニックの実態や大学生の年代に見られる代表的な精神科の病気、最近の動向についてお話しいただきました。特に、コロナ禍によって受診のハードルが下がり、悩みを打ち明けられる場所が以前よりも身近になっているように感じました。 近年の就活の早期化を受けて、将来の不安や就活のストレスを相談する方も多いそうです。
2. 樫木啓二さん [早稲田大学保健センター学生相談室心理専門相談員(臨床心理士、公認心理師、特別支援教育士 SV)]
樫木さんには、精神科医とカウンセラーの違いや学生相談室の概要と相談の流れ、新生活に気を付けておくべきこと、新しい環境に対処するコツについてお話しいただきました。また、手軽にできるリラックス方法を実践するミニワークショップもおこなっていただきました。学生相談室ではこころの不調以外の悩み(就学、進路、対人関係、就活など)も気軽に相談できることや、不調を感じたときは意識的な休養が大切であることなど、今後心身の健康を保ちながら学生生活を送るうえで役に立つお話がたくさんありました。
質疑応答コーナーでは、先生方に事前および当日に参加者から寄せられた質問にお答えいただきました。限られた時間の中ですべての質問を取りあげることはできませんでしたが、少しでも皆さんの疑問や悩みの解消につながっていれば幸いです。
事前申込者数は休学中の学生 2 名を含む 71 名 (対面:16 名、オンライン 55名) 、当日は 39 名 (対面:8 名、オンライン 31 名)の学生の皆さんがご参加くださいました。イベント開催後に実施したアンケートでは、100%の方に「満足・やや満足」とのご回答をいただきました。「Zoom で気軽に参加できる点が良かった」「質問にもたくさん回答してもらえた」「現場の方から話を聞くことができる貴重な機会だった」などの声が寄せられ、おおむね本イベントの目的が達成されたことが窺えます。一方で、ハイブリット方式の運営方法など、課題も見つかりました。まだまだ改善の余地がある本イベントをさらに良いものにすべく、皆さんからいただいたご意見を存分に活かして参ります。
今後も、学生参画・ジョブセンター(SJC)では、皆さんの学生生活の一助となるようなさまざまなイベントを企画・実施して参ります。皆さんのご参加を心よりお待ちしております。