Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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直接対話して初めて分かったこと 日中韓ホンネ交流キャンプ2025 参加者レポート

国際教養学部 米原希

歴史や領土問題というセンシティブな問題を扱ってピリピリした雰囲気にならないだろうか?

それが私がこのイベントを知った時に最初に頭に浮かんだことだ。私自身、以前から中韓両国に良き友人を持っていたので、両国に対して好意的な印象を持っていたが、国の外交問題になると日本人としての考えもあり、「話しても関係が悪くなるだけだろうな」と、日頃はそのようなセンシティブな問題に対して友人と話すことはあまりなかった。だからこそ、このキャンプの内容に興味を持ち、同じ年代の若者たちがどのように感じているのか率直に知りたくて、(また私自身4年で参加できる最後のチャンスだったので、)思い切って申し込んでみた。

当初、私はてっきり模擬国連のように各国を代表して白熱したディベートすることを想定していたので、かなり戦々恐々としていた。しかし、いざ実際にキャンプに参加してみると綿密にデザインされたプログラムが私たちの心理的距離をぐっと縮めてくれた。キャンプ全体を通してみると歴史・領土問題について議論する時間と同じかそれ以上、チームビルディングのためのレクリエーションの時間があり、センシティブな問題を話し合う前に国籍のバイアスなどなく、まずチームメンバーを人として知ることができた。

キャンプの後半で取り組んだチームプロジェクトでは、歴史教育にフォーカスし、メンバーそれぞれの経験を活かしながら、現状分析、課題、解決するためのアイディアを発表した。リサーチする中でこんなにも歴史の捉え方・記述の仕方が国によって違うと知り、非常に驚くと同時にメディアや国の教育だけで他国を理解するのではなく、直接その国の人と話して自分の目と耳で情報を得ることの大切さを感じた。

ワーク外でも仲を深めることができた。3か国からの学生と寝食を共にし、夜までカードゲームをしたり、恋愛観や将来のことなど他愛のない会話をしたのが非常に楽しかった。

このキャンプを通じて、国同士が問題を抱えていてもそこにいる1人1人の若者は自分と同じようなことで悩んだり、笑ったりする人で、国の垣根を越えて対話し、友人になれることが分かった。国家間の問題にも向き合いながら、よりよい関係を模索していく若者がいるなら3か国の未来は明るい、そう感じた3日間だった。

Photo by ICC

 

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