Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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アウトリーチプログラムで学んだ、子供たちの好奇心 ICC アウトリーチプログラム参加者レポート

国際教養学部国際教養学科 小林 碧

就職活動が一段落し、授業も少なくなった頃、なんとなくWasedaメールをチェックしていたときに目に入ったのが、このICCアウトリーチ・プログラムでした。

私は2年次に1年間留学したことが初めての海外経験で、SILSに入る前までは、ほとんど海外の文化に触れる機会がありませんでした。だからこそ、「もっと早く世界を知っておきたかったなあ」という思いがずっと心に残っていました。

今回のプログラムでは、小学生に海外の文化を知ってもらうお手伝いができると知り、「自分の後悔を、次の世代の“気づき”に変えたい」と思い、参加を決めました。

担当する国は当初分からなかったのですが、私はスペイン出身の留学生とペアを組むことになりました。ヨーロッパが大好きで、大学では西欧史を中心に履修している私にとって、このペアはとてもワクワクするものでした。第二外国語でスペイン語を履修していたのですが、正直覚えていたのは「パエリア」と「シエスタ(昼寝)」くらいでした笑

しかし、だからこそ、ペアの留学生が「スペインのこういうところを紹介したい」と話してくれるたびに、「それ、日本人の子どもたち絶対好き!」「それはもう知っているかも?」と、まるで生徒の視点から提案することができ、自然とバランスのいい授業準備ができました。

当日は、私の母校でもある早稲田実業初等部を訪問しました。元気いっぱいな子どもたちの様子に少し驚きつつも、どこか懐かしさも感じながら教室に入りました。

最初の授業では、クイズの時間になると「ハイハイ!」「わたし言いたい!」と手を挙げて元気よく発言する生徒がたくさんいて、教室が思わず賑やかになってしまう場面もありました。ですが、担任の先生がその場をうまく整えてくださったおかげで、無事に授業を終えることができました。

2回目以降の授業では、子どもたちの様子を踏まえて工夫を重ねました。クイズの回答を指名制にしてみたり、私自身が身振り手振りを大きくして自然と注目を集められるようにしたりと、少しずつ授業の進め方にも慣れ、よりスムーズに進行できるようになりました。

私たちは3年生と4年生のクラスを、それぞれ2クラスずつ担当しましたが、学年による反応の違いにも大きな気づきがありました。授業では、ペアの留学生が英語で説明したあと、私が日本語で補足するという形をとっていました。3年生は主に私の日本語の解説をしっかり聞いて理解してくれていましたが、4年生になると、英語の説明だけで内容を捉えようとする姿が見られ、その理解力の高さに驚かされました。

たった1年の違いで、ここまで英語の理解度が高まるのかと感心すると同時に、4年生からは「なぜパエリアにはムール貝が入っているんですか?」「どうして昼寝をするんですか?」といった、より深い内容の質問が多く寄せられ、彼らの強い好奇心と学ぶ意欲を感じました。

子どもたちの純粋な興味や反応の速さに触れる中で、「海外の魅力や面白さを伝えるって、こんなにもやりがいがあるんだ」と実感しました。そして何より、自分が“受け取る側”ではなく“届ける側”として関われたことに、大きな喜びを感じました。

この経験を通して得られた学びや気づきを、今後もさまざまな場面で活かしていきたいと思います。

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